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SMBC日興証券のお知らせ(2026年10月6日、10月14日更新)、SBI証券の注意喚起(2026年10月2日)、日本証券業協会の注意喚起ページ、金融庁の注意喚起ページと、Appleサポートの各ページで確認しています(確認日時:2026年10月26日 12:10 日本時間)。どの経路で証券口座に入られたのか、何件あったのかは、この時点で公表されていません。Xの投稿は個人の投稿として紹介しており、時刻は日本時間です。
Appleアカウントの乗っ取りで、証券口座にまで不正にログインされるおそれがある、という注意喚起が出ています。SMBC日興証券やSBI証券が、2026年10月に注意を呼びかけました。一方Appleは、iCloudキーチェーンのパスキーは、Appleアカウントが不正利用された場合も守れるよう設計していると説明しています。実際にどの経路で入られたのか、何件あったのかは公表されていません。
この記事では、注意喚起で言われていること、iPhoneで乗っ取りを確認する方法、乗っ取られたかもしれないときの手順と連絡先、乗っ取りを防ぐ設定、証券口座を守るためにやること、AIで巧妙になった偽メールへの注意を、公式の案内に沿って説明します。なお、Apple IDは現在「Apple Account(Appleアカウント)」という名前に変わっています。iPhoneをなくした・盗まれたときの手順はiPhoneをなくしたら何を止める?決済・回線・アカウントの保護手順にまとめています。
こんな人におすすめ
- 証券口座のパスキーやパスワードを、iPhoneやiCloudに保存している人
- Appleから身に覚えのない通知や確認コードが届いた人
- 「Appleアカウントを乗っ取られたら証券口座も終わり」という投稿を見て不安になった人
01Appleアカウントの乗っ取りとは?証券口座の注意喚起で言われていること
Appleアカウントの乗っ取りとは、第三者があなたのAppleアカウントにサインインし、設定や中身を勝手に使える状態になることです。今回話題になっているのは、この乗っ取りが証券口座への不正アクセスにつながるおそれがある、という証券会社の注意喚起です。
SMBC日興証券は、次のように書いています。
パスキーやパスワード(クラウドに保存されたメモ等)を管理・同期する「Apple Account」や「Google アカウント」等の第三者による乗っ取りにより、当該アカウントに保存されたパスキー等を利用してお客さまの証券口座にも不正アクセスされる可能性があります。
出典:SMBC日興証券「パスキー等を保存している「Apple Account」や「Google アカウント」の乗っ取り被害にご注意ください」(2026年10月6日、10月14日更新)
SMBC日興証券は、この事象は自社システムへの不正侵入によるものではないとも説明しています。SBI証券は、日本証券業協会からの会員向け通知に基づく注意喚起で、「証券口座への不正ログイン・不正取引が行われた疑いのある事案」が確認されていると書いています。そのうえで、SBI証券の口座での被害は確認されていないとしています。
| 項目 | 状況 | 根拠 |
|---|---|---|
| 証券会社の注意喚起 | 確認済み(SMBC日興証券、SBI証券、日本証券業協会) | 各社・協会の公式ページ |
| 証券会社のシステムへの侵入 | SMBC日興証券は「当社システムへの不正侵入によるものではない」と説明 | SMBC日興証券 |
| パスキーの守り方 | Appleは、Appleアカウントが不正利用された場合も守る設計と説明 | Appleサポート |
| 実際に入られた経路 | 公表されていない | — |
| この手口の件数・被害額 | 公表されていない | — |
| 被害が出た証券会社の名前 | 公表されていない(SBI証券は自社の口座での被害は確認されていないと説明) | SBI証券 |
| 補償の対象になるか | 未確認(日本証券業協会のページに10社の補償方針の申し合わせはあるが、この手口に当てはまるかは書かれていない) | 日本証券業協会 |
金融庁は、インターネット取引サービスでの不正アクセス・不正取引の被害状況を公表していますが、これはフィッシングなどを含む全体の数字で、Appleアカウント経由の件数ではありません。この記事では、統計の数字をこの件と結びつけません。
用語メモ:パスキーは、パスワードの代わりに、端末の顔認証やパスコードでログインする仕組みです。iCloudキーチェーンは、パスワードやパスキーを自分のApple製の端末どうしで同期する機能です。2ファクタ認証は、パスワードに加えて6桁の確認コードが必要になる仕組みです。
証券会社とパスキーの話題は、お名前.comデスクトップクラウド不正アクセス、見舞金と補償・今やることでも1文触れています。
02乗っ取りを確認する方法|iPhoneで見る3か所
Appleアカウントが乗っ取られていないかは、Appleが挙げる「不正利用のサイン」と、iPhoneの設定画面で確かめます。見るのは、デバイスリスト、登録しているメールアドレス・電話番号などの情報、身に覚えのない通知や確認コードの3か所です。
Appleが挙げる「不正利用のサイン」
- 覚えのない端末へのサインインや、自分で変えていないパスワードの変更について、Appleから通知やメールが届いた
- 頼んでいないのに、2ファクタ認証のコードが届いた
- 送った覚えのないメッセージ、消していない項目の削除、覚えのないアカウント情報や信頼できるデバイス、覚えのない購入履歴がある
- パスワードが使えなくなった
- 第三者によって端末がロックされたか、紛失モードにされた
出典:Apple「Apple Accountの不正利用が疑われる場合」
デバイスリストを見る
- 「設定」を開き、いちばん上の自分の名前をタップします。
- 下にスクロールすると、Appleアカウントにサインインしている端末の一覧が出ます。
- 知らない端末があれば、端末名をタップして「アカウントから削除」を選びます。
デバイスリストの端末は、種類によって、パスワードの変更や2ファクタ認証の確認コードの受け取りができます。知らない端末を残しておかないことが大切です。リストから削除した端末は、iCloudや「探す」などのAppleのサービスが使えなくなり、確認コードも表示されなくなります。Android端末やWindowsパソコンも一覧に載ります。パソコンからは、account.apple.comの「デバイス」でも確認できます。
出典:Apple「Apple Accountにサインインしているデバイスを確認する」
注意:なくした自分のiPhoneは、乗っ取りとは扱いが違います。紛失中の端末を「探す」やアカウントから急いで削除する前に、iPhoneをなくしたときの保護手順を確認してください。
登録しているメールアドレス・電話番号を見る
Appleは、account.apple.comで個人情報やセキュリティ情報を確かめ、知らない情報になっていたら直すよう案内しています。iPhoneでは、設定で自分の名前をタップすると、Appleアカウントのメールアドレスを確認できます。メールやFaceTime、メッセージなどのサービスが、自分のAppleアカウントでサインインしているかも見ておきます。
出典:Apple「Apple Accountの不正利用が疑われる場合」
確認コードが勝手に届いたとき
頼んでいない確認コードは、Appleが挙げる不正利用のサインの1つです。コードは誰にも教えないでください。Appleは、サポートの際にパスワードや確認コードをたずねることはないとしています。
また、自分で申し込んでいないのに「アカウントの復旧」の確認メールが届いたときは、第三者がアクセスしようとしている可能性があります。Appleは、確認メールにあるキャンセルのリンクを使い、パスワードの変更とセキュリティの見直しを検討するよう案内しています。
出典:Apple「フィッシングメッセージ、偽のサポート電話、その他の詐欺を含むソーシャルエンジニアリングスキームを認識し、対処する」、Apple「アカウントの復旧手続き中に想定されること」
個人の投稿です(@misunnyimim、2026年10月23日 21:21)。確認コードを教えない、という点はAppleの案内と同じです。投稿の中で触れられている「急に増えている」という話は、件数が公表されていないため確認できていません。
Googleアカウントの確認コードが届いたときは、Googleの確認コードが突然SMSで届いたら?身に覚えがないときの対処を見てください。
Appleのサポートページで、「ログイン履歴」の一覧画面の案内は確認できませんでした。この記事では、デバイスリストと通知で確認する方法を紹介しています。
03乗っ取られると何が起こる?パスキーと証券口座の関係
Appleアカウントが乗っ取られると、Appleが挙げるサインのとおり、メッセージの送信や項目の削除、登録情報の変更、覚えのない購入などが起こりえます。パスワードを変えられて、自分が入れなくなることもあります。
証券口座への影響については、証券会社とAppleで、注目している点が違います。どちらかだけを読むと、「証券口座まで必ず使われる」か「パスキーだから大丈夫」のどちらかに寄ってしまうので、並べて見てください。
証券会社が言っていること
- SMBC日興証券:Appleアカウントなどが乗っ取られると、保存されたパスキー等を使って、証券口座にも不正アクセスされる可能性がある
- SBI証券:フィッシングなどでアカウント情報が盗まれ、クラウドに保存されたパスキーやパスワードのメモが悪用されて、不正ログイン・不正取引が行われた疑いのある事案が確認されている。証券口座のログイン情報を偽サイトに入れていなくても、被害が及ぶおそれがある
- 日本証券業協会:クラウドにパスキーをバックアップする場合は、AppleやGoogleのアカウントにも多要素認証を設定するなど、厳重に管理してほしい
出典:SMBC日興証券、SBI証券、日本証券業協会「不正アクセス等にご注意ください!」
Appleが言っていること
- パスキーはiCloudキーチェーンで同期され、iCloudキーチェーンはエンドツーエンドで暗号化されている
- Appleは、iCloudで使っているAppleアカウントが不正利用された場合でも、パスキーとパスワードが守られるよう設計していると説明している
- 新しい端末がキーチェーンに加わるには、すでにある端末に承認してもらうか、キーチェーンの復旧(Appleアカウントとパスワード、登録した電話番号へのSMS、端末のパスコード)が必要。パスコードを試せるのは10回まで
個人の投稿です(@russianblue2009、2026年10月18日 2:24)。Appleの設計の説明とは合っています。ただし証券会社は、クラウドに保存したパスワードのメモなどが悪用されるおそれにも注意を呼びかけています。パスキーの設計だけで安心とは言えません。埋め込みに表示される引用元の投稿にある「被害が出ています」は、証券会社の注意喚起では「可能性」「疑いのある事案」の段階で、件数も公表されていません。
両方を合わせると、気をつけたいところ
| 気をつけたいところ | 理由 | 根拠 |
|---|---|---|
| メモアプリやクラウドに書いたパスワード | 証券会社の注意喚起が「パスワードのメモ」を名指ししている | SMBC日興証券、SBI証券 |
| 確認コード・パスワード・パスコードを人に教えること | 2ファクタ認証や、キーチェーンの復旧に使われる情報そのもの | Apple(詐欺の案内、パスキーのセキュリティ) |
| 電話番号のSMS転送 | キーチェーンの復旧には、登録した電話番号へのSMSが使われる。Appleは通信事業者にSMS転送の設定がないか確認するよう案内 | Apple(不正利用の案内、パスキーのセキュリティ) |
| 知らない端末がデバイスリストに残ること | リストの端末はパスワードの変更や確認コードの受け取りができる | Apple(デバイスの確認) |
| 「パスキーを再登録して」というSMS | パスキーの登録の場面を狙うフィッシングが懸念されている | SBI証券、日本証券業協会 |
実際の被害で、パスキーそのものが使われたのか、メモのパスワードなのか、確認コードをだまし取られたのかは公表されていません。この記事では「パスキーが破られた」とは書きません。
ネットバンキングの認証や通知の見直しは、ネットバンキングの不正送金を防ぐには?認証・通知・振込上限の点検方法で説明しています。
04乗っ取られたかもしれないときの対処|順番と連絡先
乗っ取られたかもしれないと思ったら、次の順番で進めます。Appleの案内と、証券会社・金融庁・警察庁の案内をまとめています。
- パスワードを変えます。推測されにくい、ほかで使っていないパスワードにします。第三者に変えられて自分で変えられないときは、パスワードをリセットします。
- 知らない端末をデバイスリストから削除します。account.apple.comの「デバイス」からも削除できます。
- 登録情報を直します。account.apple.comで、個人情報やセキュリティ情報が知らないものになっていないか確かめます。
- メールの事業者と携帯電話会社に確認します。Appleアカウントに登録した電話番号に、SMS転送が設定されていないかなどを確かめます。
- 証券会社・銀行・カード会社に連絡します。身に覚えのないログインや取引がないか、各社の窓口で確かめます。
- サインインもリセットもできないときは、iforgot.apple.comで復旧を申し込みます。確認メールは72時間以内に届きます。Appleサポートでも待機期間は短くできず、申し込みを重ねると、かえって長引くことがあります。
- 被害があれば、警察に相談します。警察庁は、フィッシングの被害に遭ったら最寄りの警察署か、サイバー事案のオンライン受付窓口に通報・相談するよう案内しています。
出典:Apple「Apple Accountの不正利用が疑われる場合」、Apple「アカウントの復旧手続き中に想定されること」、金融庁、警察庁「フィッシング対策」
Appleを名乗る電話で指示されたら、いったん切ってください。Appleは、発信者番号は偽装できること、予期しない電話やメッセージで個人情報やお金を求められたら詐欺と考えるのが安全だということを案内しています。必要なら、自分で公式の窓口に連絡します。
出典:Apple「フィッシングメッセージ、偽のサポート電話、その他の詐欺を含むソーシャルエンジニアリングスキームを認識し、対処する」
連絡先
| どんなとき | 連絡先 | 受付 |
|---|---|---|
| 証券取引の不安全般 | 金融庁 金融サービス利用者相談室 0570-016811(IP電話は03-5251-6811) | 平日10時〜17時 |
| SMBC日興証券で身に覚えのないログイン・取引 | 日興コンタクトセンター 0120-285-250(不正利用に関する問い合わせ) | 平日8時〜18時、土曜9時〜17時(祝日・年末年始を除く) |
| SMBC日興証券のセキュリティ対策の質問 | 日興コンタクトセンター 0120-166-250 | 平日9時〜17時30分(祝日・年末年始を除く) |
| ほかの証券会社 | 使っている証券会社の公式サイトに載っている窓口 | 各社の案内による |
| Appleを装った怪しいメール | [email protected] に報告 | — |
| フィッシングの被害 | 最寄りの警察署、またはサイバー事案のオンライン受付窓口 | — |
SMBC日興証券は、Appleアカウントなどの設定内容の確認や変更は受け付けていないとしています。Appleアカウントの手続きは、Appleの公式の案内で進めてください。
出典:金融庁、SMBC日興証券、Apple(詐欺の報告先)、警察庁
ほかの被害が重なっているときは、次の記事も役に立ちます。
- 偽のメールやSMSのリンクを開いてしまった:フィッシングメールのリンクを開いてしまったら?入力・認証・実行別の対処
- カードに身に覚えのない請求がある:クレジットカードの身に覚えのない請求|確認と連絡・停止の手順
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05乗っ取りを防ぐ設定|2ファクタ認証・盗難デバイスの保護・復旧キー
Appleアカウントの乗っ取りを防ぐ設定は、いくつかあります。ただし、全部をオンにすればよいわけではありません。復旧キーやセキュリティキーは、なくしたときに自分も締め出されるおそれがあるので、注意点とセットで選んでください。
| 設定 | 何を防ぐか | 注意点 |
|---|---|---|
| 2ファクタ認証 | パスワードが漏れても、6桁の確認コードがないとサインインできない | ほとんどのアカウントで標準。Apple Payなどでは必須 |
| 盗難デバイスの保護 | iPhoneがよく行く場所の外にあるとき、保存したパスワードの利用などに顔認証・指紋認証が必要になる。パスワードの変更などは1時間待ってから | iOS 17.3以降。1時間待つ必要がある。account.apple.comのWebではこの設定に関わる一部の変更ができない |
| セキュリティキー | 確認コードの代わりに、物理的なキーで本人確認する。フィッシングなどの標的型攻撃に強くなる | FIDO認証のキーを2本以上。信頼できる端末とキーを全部なくすと、アカウントから完全に締め出される |
| 復旧キー | 28文字のコード。Appleは、攻撃者によるアカウントへのアクセスや乗っ取りを阻止できると説明 | Appleの通常の復旧手続きが使えなくなる。なくしてもAppleは再発行できない。パスワードアプリ・iCloud写真・メモ・iCloud Driveには保存しない |
| 復旧用連絡先 | 自分が締め出されたときに、信頼できる人が復旧用のコードを送ってくれる | 連絡先の人はあなたのアカウントの中身を見られない。13歳以上などの条件がある |
出典:Apple「Apple Accountの2ファクタ認証」、Apple「iPhoneの「盗難デバイスの保護」について」、Apple「Apple Accountのセキュリティキーについて」、Apple「Apple Accountの復旧キーを設定する」、Apple 個人の安全ユーザガイド「Apple Accountとデバイスのロックアウトを防ぐ」
2ファクタ認証を確認する
「設定」で自分の名前をタップし、「サインインとセキュリティ」を開くと、2ファクタ認証の状態を確認できます。Appleは、2ファクタ認証があれば、パスワードが他人に漏れても本人以外はアカウントにアクセスできないと説明しています。新しい端末やWebで初めてサインインするときは、パスワードに加えて、信頼できる端末に表示されるか、信頼できる電話番号に届く6桁の確認コードが必要です。
出典:Apple「Apple Accountの2ファクタ認証」
個人の投稿です(@nemu_nemu_2025、2026年10月23日 16:25)。設定の場所はAppleの案内と同じです。なおAppleの説明では、パスワードに加えて必要なのは「信頼できる端末に表示される、または信頼できる電話番号に届く6桁の確認コード」です。
盗難デバイスの保護を確認する
「設定」の「Face IDとパスコード」(または「Touch IDとパスコード」)から「盗難デバイスの保護」を開きます。よく行く場所でも同じ守りにしたい場合は、「セキュリティ継続が必要」で「常に」を選べます。オンにするには、2ファクタ認証、パスコード、Face IDかTouch ID、「利用頻度の高い場所」(位置情報サービス)、「探す」が必要です。
出典:Apple「iPhoneの「盗難デバイスの保護」について」
Appleが、端末やアカウントのセキュリティ機能をオフにするよう頼むことは決してありません。Appleは、詐欺師が2ファクタ認証や盗難デバイスの保護などを切らせようとすることがある、と注意しています。「攻撃を止めるためにオフにして」と言われたら、詐欺を疑ってください。
出典:Apple「フィッシングメッセージ、偽のサポート電話、その他の詐欺を含むソーシャルエンジニアリングスキームを認識し、対処する」
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06証券口座を守るためにやること
証券口座を守るためにやることは、証券会社・日本証券業協会・金融庁の案内に共通しています。
- Appleアカウントに2ファクタ認証を設定します。SBI証券は「強力な2段階認証(認証アプリなど)」を、日本証券業協会はAppleやGoogleのアカウントにも多要素認証を、と案内しています。
- アカウントの復旧に使うメールアドレスと電話番号が、自分のものか確かめます。(SBI証券)
- パスワードをメモに書いていたら、パスワードを変え、メモを消します。証券会社の注意喚起は、クラウドに保存したパスワードのメモの悪用を挙げています。ほかのサービスと同じパスワードも使わないでください。
- パスキーの登録や再登録は、証券会社の公式サイトか公式アプリから行います。「セキュリティ向上のため、パスキーを再登録してください」といったSMSのリンクは開かず、サポートを名乗る電話で登録を求められても応じません。
- ログインは、ブックマークした公式サイトか公式アプリから行います。メールやSMSのリンクからはログインしません。
- 証券会社のログイン・取引の通知をオンにし、口座をこまめに確認します。身に覚えのない通知や認証の要求は、承認しないでください。
機種変更のときのパスキーの扱いは、証券会社ごとに違う可能性があります。使っている証券会社の公式の案内に従ってください。
個人の投稿です(@utbuffett、2026年10月23日 15:50)。「パスキーでも破られたのか」という疑問は、多くの人が持っているものです。03のとおり、実際の経路は公表されていません。だからこそ、パスキーを使っていても、Appleアカウント側の守りとメモの見直しが大切です。
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07AIで変わる乗っ取りの手口と、AIに「本物か」聞くときの注意
この節では、AIで変わった偽メールの見分け方と、AIチャットに「これは本物?」と聞くときの注意を、公的機関と提供元の案内で確認できる範囲で説明します。
偽メールの日本語は自然になった
総務省は2025年9月1日、生成AIで自然な日本語を大量に作れるようになり、これまで以上に精巧なフィッシングメールを送りやすくなっているとして、電気通信事業者に対策を要請しました。フィッシング対策協議会も、生成AIによる自然な文章で、不自然な日本語や明らかな誤りを手がかりに見分けることが難しくなったとしています。
出典:総務省「フィッシングメール対策の強化に関する要請」(令和7年9月1日)、フィッシング対策協議会「フィッシング対策ガイドライン 2026年度版」
米国のFBIも2024年12月の注意喚起で、生成AIが、詐欺の目印になる人間のミスを直してしまうこと、偽サイトにAIチャットボットを置いて悪いリンクを押させる例があることを挙げています(米国の注意喚起で、日本の事例ではありません)。
出典:FBI IC3「Criminals Use Generative Artificial Intelligence to Facilitate Financial Fraud」(2024年12月3日)
そのため、「日本語が変かどうか」で見分けるのではなく、変わらないルールで見分けます。Appleは、Webサイトへのログインや、2ファクタ認証の画面で「同意する」を押すこと、パスワード・パスコード・確認コードの提供を求めることは決してないとしています。セキュリティ機能をオフにさせることもありません。
出典:Apple「フィッシングメッセージ、偽のサポート電話、その他の詐欺を含むソーシャルエンジニアリングスキームを認識し、対処する」
声のなりすましにも注意
米国のFBIは同じ注意喚起で、AIで作った本人の声で、なりすまして銀行口座に入る例を挙げています。対策として、電話をいったん切り、相手の組織の連絡先を自分で調べてかけ直すよう呼びかけています。Appleも、予期しない電話で個人情報やお金を求められたら、詐欺と考えるのが安全だとしています。
出典:FBI IC3(2024年12月3日)、Apple(詐欺の案内)
AIチャットに「これは本物?」と聞くときの注意
OpenAIは、ChatGPTは間違ったことを、自信ありげに答えることがあるとして、大事な情報は信頼できる情報源で確かめるよう案内しています。また、文章がAIで書かれたかどうかを、ChatGPTは確実には判定できないとしています。AIチャットは怪しい点を探す手伝いには使えますが、「本物です」「安全です」という答えを最終判断にはしないでください。
出典:OpenAI Help Center「Does ChatGPT tell the truth?」
| すること | しないこと | 理由 |
|---|---|---|
| 文面のどこが怪しいか、確かめる点を聞く | AIの「本物です」「安全です」を最終判断にする | AIは自信ありげに間違えることがある(OpenAI) |
| 確認は、Appleの設定画面や公式サイトに自分で行く | AIが示したリンクや電話番号に、そのままアクセス・電話する | 公式サイトはブックマークや公式アプリから(金融庁・日本証券業協会) |
| 貼る前に、コード・パスワード・電話番号・口座番号を消す | 確認コード、パスワード、復旧キーを貼る | Appleは確認コードを人に教えないよう案内している |
| 「AIが書いた文か」は判断の材料にしない | 「AIっぽくないから本物」と考える | AIで書かれたかは確実に判定できない(OpenAI)。偽メールの日本語は自然になっている(フィッシング対策協議会) |
| メールを読み込むAIの機能では、隠れた指示に注意する | メールの中の指示を、AIにそのまま実行させる | メールに隠した指示でAIを操る攻撃がある(下の関連記事) |
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- AIの答えを使う前の判断:AIが分からないと言わない理由|回答を採用する前の3つの判断
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08今後の確認先と追記の予定
この件は、経路や件数が公表されていない段階です。新しい情報は、次の公式ページで確認してください。
- 使っている証券会社の公式サイトのお知らせ
- 日本証券業協会「不正アクセス等にご注意ください!」
- 金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」
- Apple「Apple Accountの不正利用が疑われる場合」
次のことが公表されたら、この記事に追記します。
- 証券口座に入られた実際の経路
- この手口の件数や被害額
- 補償の対象になるかどうか
09よくある質問
Appleアカウントを乗っ取られたら、証券口座も勝手に使われますか?
証券会社は、保存されたパスキー等を使って証券口座にも不正アクセスされる「可能性」があると注意を呼びかけています。一方Appleは、パスキーはAppleアカウントが不正利用された場合も守れるよう設計していると説明しています。実際の経路は公表されていません。パスワードのメモを消し、確認コードを誰にも教えないことが大切です(03)。
乗っ取られたか、どこで確認できますか?
「設定」で自分の名前をタップし、下のデバイスリストに知らない端末がないか見ます。account.apple.comで登録情報も確かめます。身に覚えのない通知や確認コードも、不正利用のサインの1つです(02)。
Appleから電話で確認コードを聞かれました。教えていいですか?
教えないでください。Appleは、サポートの際にパスワードや確認コードをたずねることはないとしています。電話を切り、自分で公式の窓口を確認してください(04)。
復旧キーは設定したほうがいいですか?
Appleは、攻撃者によるアカウントへのアクセスや乗っ取りを阻止できると説明しています。ただし、なくすとAppleも再発行できず、締め出されるおそれがあります。保管に自信がない場合は、まず2ファクタ認証と盗難デバイスの保護を確認してください(05)。
AIチャットに、届いたメールが本物か聞いてもいいですか?
怪しい点を探す手伝いには使えます。ただし、AIは自信ありげに間違えることがあるので、最終判断にはしません。確認コードやパスワードは貼らず、確認はAppleの設定画面か公式サイトで行います(07)。
乗っ取られたかもしれないとき、どこに相談しますか?
Appleの案内に沿ってパスワードと登録情報を直し、証券会社・銀行の窓口に連絡します。証券取引の相談は金融庁の金融サービス利用者相談室(0570-016811)です。被害があれば、警察に相談します(04)。
10まとめ
- Appleアカウントの乗っ取りで証券口座に不正アクセスされるおそれがある、という注意喚起が出ています。ただし、経路と件数は公表されていません。
- Appleは、パスキーはAppleアカウントが不正利用された場合も守る設計だと説明しています。証券会社は、クラウドに保存したパスワードのメモなどの悪用に注意を呼びかけています。
- まずは、デバイスリストと2ファクタ認証の確認から。確認コードやパスワードは誰にも教えず、AIの「本物です」も最終判断にしないでください。
更新履歴:2026年10月26日 初版(2026年10月26日 12:10 日本時間時点の公式情報)。
参考 引用元・公式情報
確認日:2026年10月26日(Xの投稿時刻は日本時間)
- SMBC日興証券「パスキー等を保存している「Apple Account」や「Google アカウント」の乗っ取り被害にご注意ください」(2026年10月6日、10月14日更新)
注意喚起の文言、自社システムへの侵入ではないとの説明、対策、窓口 - SBI証券の注意喚起(2026年10月2日)
「疑いのある事案」、自社の口座での被害は確認されていないこと、2段階認証とSMSへの注意 - 日本証券業協会「不正アクセス等にご注意ください!」
クラウドのパスキーとAppleアカウントの多要素認証、パスキー登録時のフィッシング、10社の申し合わせ - 金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」
ブックマーク、通知、相談窓口 - Apple「Apple Accountを管理・使用する」
旧名称からApple Accountへの名称変更 - Apple「Apple Accountの不正利用が疑われる場合」
不正利用のサイン、取り戻す手順、SMS転送の確認 - Apple「Apple Accountにサインインしているデバイスを確認する」
デバイスリストでできること、削除の手順 - Apple「アカウントの復旧手続き中に想定されること」
72時間以内の確認メール、待機期間、覚えのない申し込みのキャンセル - Apple「フィッシングメッセージ、偽のサポート電話、その他の詐欺を含むソーシャルエンジニアリングスキームを認識し、対処する」
Appleが求めないこと、発信者番号の偽装、報告先 - Apple「パスキーのセキュリティについて」
iCloudキーチェーンの暗号化と、不正利用時も守る設計、新しい端末の加え方 - Apple「Apple Accountの2ファクタ認証」・Apple「iPhoneの「盗難デバイスの保護」について」・Apple「Apple Accountのセキュリティキーについて」・Apple「Apple Accountの復旧キーを設定する」・Apple 個人の安全ユーザガイド「Apple Accountとデバイスのロックアウトを防ぐ」
乗っ取りを防ぐ設定と注意点 - 総務省「フィッシングメール対策の強化に関する要請」(令和7年9月1日)・フィッシング対策協議会「フィッシング対策ガイドライン 2026年度版」
生成AIで偽メールの日本語が自然になったこと - 警察庁「フィッシング対策」
被害に遭ったときの通報・相談先 - FBI IC3「Criminals Use Generative Artificial Intelligence to Facilitate Financial Fraud」(2024年12月3日)
米国の注意喚起(AIチャットボット、声のなりすまし、かけ直しの対策) - OpenAI Help Center「Does ChatGPT tell the truth?」
AIの答えが間違うことがある点、AIで書かれた文かの判定はできない点 - @misunnyimim(2026年10月23日 21:21)・@russianblue2009(2026年10月18日 2:24)・@nemu_nemu_2025(2026年10月23日 16:25)・@utbuffett(2026年10月23日 15:50)
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