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Gmail ヘルプとIPA(情報処理推進機構)の案内で確認しています(確認日:2026年10月27日 日本時間)。
Gmailに届いた添付ファイルは、安全かどうかを確かめるために試しに開く必要はありません。まず「受け取る予定だったファイルか」を確かめ、心当たりがなければ、メールに書かれた連絡先ではなく、普段使っている連絡先で送信者に確認します。Gmailは添付ファイルを自動でウイルス スキャンしますが、パスワード付きのファイルのように、スキャンできないものもあります。
- 開く前に「誰から・何の件で・何を受け取る予定だったか」を確かめます。件名が「請求書」でも、それだけでは判断しません。
- 心当たりがなければ、普段使っている連絡先で送信者に確認します。そのメールへの返信や、本文に書かれた連絡先は使いません。
- 警告や「スキャンできない」表示、パスワード付きのファイルなら、開かずに止まります。送信者や職場の担当者に相談します。
この記事は、仕事の依頼・請求書・見積書などの添付ファイルが届き、開く前に迷っている人向けです。すでにリンク先で情報を入力したり、ファイルを実行したりした場合は、フィッシングメールのリンクを開いてしまった時の記事を見てください。
こんな人におすすめ
- 知らない相手から「請求書」「見積書」の添付ファイルが届いた人
- 知っている人からのメールだが、急に届いた添付ファイルが気になる人
- 「Gmail のウイルス スキャン機能を一時的にご利用いただけません」と表示された人
- ☑ 添付ファイルは、まだ開いていない
- ☑ 受け取る予定のファイルか(案件・やり取りの流れ)を確かめた
- ☑ 心当たりがなければ、普段使っている連絡先で送信者に確認した
- ☑ 警告や「スキャンできない」表示が出ていないか見た
- ☑ パスワード付きのZIPなど、Gmailがスキャンできないファイルではないか見た
- ☑ 開いた文書で「編集を有効にする」「コンテンツの有効化」を求められても押さない
Gmail ヘルプとIPAの案内をもとにしたリストです。
01最初に、受け取る予定のファイルか確かめる
案件名・やり取りの流れ・添付の目的を見る
件名が「請求書」「修正依頼」でも、それだけで本物とは決められません。IPAは、2020年に確認されたEmotetの攻撃メールで「ご入金額の通知・ご請求書発行のお願い」「次の会議の議題」といった件名・添付ファイル名が確認されたとしています。
見るのは、「今その相手とどんなやり取りをしていて、このファイルがその流れに合うか」です。初めての相手、急ぎを強調する内容、本文がほとんどなく添付だけ、といったメールは、開く前に確認を挟みます。
知っている差出人でも、別経路で確認する
IPAは、過去にメールをやり取りした相手になりすまし、自分が送ったメールへの返信のように見せかける攻撃メールを紹介しています。見知った相手からのメールや自分のメールへの返信に見えても、身に覚えのない内容なら、添付ファイルを開いたり本文のリンクを押したりしないよう呼びかけています。
Gmail ヘルプも、フィッシングメールは家族・友人・同僚などの知り合いになりすますことがあるとしています。確かめるときは、そのメールへの返信ではなく、電話や普段使っているチャットなど、以前から知っている連絡先を使います。Gmail ヘルプは、不審な添付ファイルのメールには返信しないよう案内しています。
確認依頼の文例
送り先は、以前から知っている正規の連絡先にします。届いたメールに返信して送らないでください。
資料を受け取りました。開封前の確認として、今回の案件用に送付いただいたファイルか、いつもの連絡先で確認させてください。
コピー後、手元のメモやメールに貼り付けて使えます。
差出人の見分け方は、Gmailの迷惑メールの見分け方の記事でも解説しています。
出典:IPA「相談急増/パスワード付きZIPファイルを使った攻撃の例(2020年9月2日)」、IPA「Emotet(エモテット)攻撃の手口」、Gmail ヘルプ「フィッシング メールを報告する、回避する」、Gmail ヘルプ「Gmail の添付ファイルの表示とダウンロード」
02Gmailのスキャンで分かることと限界
Gmailは添付ファイルを自動でスキャンしている
Gmail は、メールで送受信される添付ファイルを自動でウイルス スキャンしています。受信したメールの添付ファイルで既知のウイルスが見つかった場合、Gmail はそのメールを拒否します。すでに受信トレイにあるメールの添付ファイルでウイルスが見つかった場合は、その添付ファイルはダウンロードできません。
また、Gmailでは、実行ファイル(.exe など)をはじめとする特定の形式のファイルや、悪質なマクロが埋め込まれた文書などは添付できません。ZIPなどに入れてあっても対象です。ブロックされる形式は、変化する有害なソフトウェアに合わせて頻繁に更新されます。
スキャンできない・警告がない、を安全証明にしない
スキャンにも限界があります。Gmail ヘルプは、開くときにパスワードが必要な文書などは暗号化されているため、ウイルス スキャンを実行できないとしています。IPAも、パスワード付きのZIPファイルは暗号化されているため、メールの配送途中のセキュリティ製品の検知をすり抜けて届いてしまう確率が高いと注意を呼びかけています。
Gmail ヘルプは、警告が表示されない場合でも、リンクのクリックやファイルのダウンロードは避けるよう案内しています。スキャンされていることは、送信者や受け取る予定を確かめなくてよい理由にはなりません。
出典:Gmail ヘルプ「添付ファイルのウイルス スキャン」、Gmail ヘルプ「Gmail でブロックされるファイルの種類」、Gmail ヘルプ「Gmail の添付ファイルの表示とダウンロード」、IPA「相談急増/パスワード付きZIPファイルを使った攻撃の例(2020年9月2日)」、Gmail ヘルプ「フィッシング メールを報告する、回避する」
03警告や暗号化添付があるときは止まる
警告を消すために拡張子変更や制限解除をしない
Gmailは、不審な添付ファイルがあると通知します。Gmail ヘルプが挙げている理由は、次の3つです。
- 開くと未検証のスクリプトが実行される:開いても安全か確認できず、不正なソフトウェアが実行される可能性がある。
- 暗号化されている:パスワードが必要な文書などは、ウイルス スキャンができない。
- メール(.eml)が添付されている:中身はチェックされるが、.eml に書かれた送信者が本当に送ったのかは確認できない。
Gmail ヘルプは、不審なメールには返信や添付ファイルのダウンロードをせず、迷惑メールや不正行為として報告することを検討するよう案内しています。信頼できる知人から受け取ったメールなら警告を無視してよい、ともしていますが、その「信頼できる知人から」は、表示名ではなく、普段の連絡先での確認で判断しましょう。
警告を消すために、ファイル名や拡張子を変えたり、制限を外したりするのはやめます。この記事では、ブロックを回避する方法は扱いません。
「ウイルス スキャン機能を一時的にご利用いただけません」と出たら
このエラーは、Gmailが一時的にそのファイルをスキャンできないときに表示されます。Gmail ヘルプは、後でダウンロードしてみるか、自分の責任で開くよう案内しています。急がないなら時間をおいてから試し、急ぐなら先に送信者に確かめます。
正規の送信者へ受け渡し方法を相談する
送信者が本物だと確かめられたら、受け渡し方法を相談します。Gmail ヘルプは、ブロックされる形式でも安全だと確信できるファイルなら、Googleドライブにアップロードしてドライブの添付ファイルとして送ってもらうよう案内しています。ただし、受け渡し方法を変えても、ファイルの中身を確かめなくてよくなるわけではありません。仕事の場合は、職場で決められた方法に従います。
| 状況 | やること | 注意 |
|---|---|---|
| 受け取る予定の資料で、送信者も確認できた | 内容と受け渡し方法を確かめて、いつもの安全対策のもとで扱う | OS・アプリ・セキュリティソフトを最新にしておく(IPA) |
| 予定外で、別の経路でも確認できない | 開かずに保留する。必要ならGmailで報告する | そのメールに返信して確かめない |
| 「不審な添付ファイル」の警告・スキャンできない表示がある | 警告を回避せず、送信者や職場の担当者に相談する | 拡張子の変更や制限の解除はしない |
| パスワード付きのZIP・文書 | 送信者を普段の連絡先で確認できるまで開かない | Gmailはパスワード付きのファイルをスキャンできない |
| すでに開いた・実行した | やった操作を記録し、職場の担当者や相談窓口に相談する(04) | 確かめるために、もう一度開かない |
「この形式なら100%安全」という形式はありません。表は形式ではなく、状況で分けています。
出典:Gmail ヘルプ「Gmail の添付ファイルの表示とダウンロード」、Gmail ヘルプ「添付ファイルのウイルス スキャン」、Gmail ヘルプ「Gmail でブロックされるファイルの種類」、IPA「Emotet(エモテット)対策」
04プレビュー・保存・実行を区別する
メールを見た、添付を表示した、保存した、実行したは別
あとで相談するときに、どこまで操作したかを正確に伝えられるよう、次のように分けて考えます。
| 操作 | 伝えること |
|---|---|
| メールを開いて本文を見た | 本文のリンクを押したか、返信したか |
| 添付ファイルを表示(プレビュー)した | どの画面で表示したか、表示中に出たメッセージ |
| 添付ファイルをダウンロード(保存)した | 保存した場所、ファイル名、形式(拡張子) |
| ファイルを開いた | どのアプリで開いたか、表示されたメッセージ |
| 「編集を有効にする」「コンテンツの有効化」を押した/プログラムを実行した | 押した・実行した時刻と、そのあとの画面の変化 |
プレビュー(表示)なら必ず安全、という意味ではありません。表示するかどうかも、受け取る予定と送信者を確かめてから決めます。
IPAによると、WordやExcelの文書に埋め込まれたマクロ(プログラム)は、Microsoft Officeの設定を変えていなければ、基本的に自動では実行されません。攻撃に使われる文書は、偽の指示で「編集を有効にする」「コンテンツの有効化」を押させ、マクロを実行させようとします。文書を指定のフォルダにコピーするよう指示するものもあります。信用できると判断できない文書では、これらのボタンを押したり、指示に従ったりしないでください。
すでに操作した場合は、行ったことを整理して相談する
IPAは、不審なメールや添付ファイルを開いてしまった場合は、すぐにシステム管理部門などへ相談・報告するよう案内しています(職場の場合)。個人の場合は、IPAの情報セキュリティ安心相談窓口に相談できます。IPAの相談窓口も、相談前に対象の端末の種類などを整理しておくよう求めています。記録するのは、使っている端末とOS、ファイルの形式、上の表のどこまで操作したか、です。様子を確かめるために、同じファイルをもう一度開く必要はありません。
開いた先で、IDやパスワード、カード番号などを入力してしまった場合は、フィッシングメールのリンクを開いてしまった時の記事の手順に進みます。
出典:IPA「Emotet(エモテット)攻撃の手口」、IPA「Emotet(エモテット)対策」、IPA「情報セキュリティに関する技術的なご相談」
05依頼メールを受けるときの小さなルールを決める
初めての連絡では、案件の概要を本文に書いてもらう
ここからは、個人で仕事の依頼を受けている人向けの、編集部からの提案です。問い合わせフォームや公開しているメールアドレスに初めて連絡が来たときは、「案件の概要は本文に書いてもらい、資料はやり取りが始まってから受け取る」と決めておくと、知らない相手の添付ファイルをいきなり開かずにすみます。これだけで詐欺を防げるわけではありませんが、判断の手間は減らせます。
機密ファイルを外部の解析サービスへ勝手に送らない
安全か調べようとして、ファイルを外部のウェブサービスや生成AIにアップロードすると、そのファイルの中身を、そのサービスに渡すことになります。仕事の資料や取引先の情報が入っている可能性があるなら、契約や職場のルールを先に確かめます。メールや添付ファイルの判断をAIに任せることの注意点は、AIにメールを読ませる危険の記事でも解説しています。
この章の2つは、公式情報ではなく編集部の運用提案です。
06よくある質問
PDFなら安全ですか?
形式だけでは安全とはいえません。IPAは、攻撃に使われたファイルの形式として、WordやExcelのほか、PDF、ZIP、ショートカットファイルなども挙げています。受け取る予定か、送信者を確認できるかで判断します(01)。
パスワード付きZIPなら安全ですか?
安全とはいえません。パスワードで暗号化されていることと、中身が無害かどうかは別です。Gmailはパスワード付きのファイルをスキャンできず、IPAも、パスワード付きZIPがセキュリティ製品の検知をすり抜けやすいと注意を呼びかけています(02)。
Gmailで警告が出なければ、開いていいですか?
警告が出ないことだけでは判断しません。Gmail ヘルプも、警告が表示されない場合でも、リンクのクリックやファイルのダウンロードは避けるよう案内しています。受け取る予定と送信者を確かめてから扱います(02)。
知っている人から届いた添付ファイルなら大丈夫ですか?
表示名だけでは判断できません。IPAは、過去のやり取りの相手になりすまし、返信に見せかける攻撃メールを紹介しています。身に覚えのない内容なら、普段の連絡先で本人に確かめます(01)。
表示しただけで感染しましたか?
その情報だけでは判断できません。どこまで操作したか、使っている環境によって変わります。操作の段階を整理して、職場の担当者や相談窓口に相談します(04)。
07まとめ:試しに開く前に、受け取る理由を確認する
- 添付ファイルは、試しに開く前に「受け取る予定だったか」を確かめる。心当たりがなければ、普段の連絡先で送信者に確認する。
- Gmailは自動でウイルス スキャンするが、パスワード付きのファイルはスキャンできない。警告が出ないことは安全の証明ではない。
- 警告やスキャンできない表示が出たら、回避せずに止まり、送信者や担当者に相談する。開いてしまったら、操作を記録して相談する。
更新履歴:2026年10月27日 初版(2026年10月27日時点の公式情報)。
参考 引用元・公式情報
確認日:2026年10月27日(日本時間)
- Gmail ヘルプ「添付ファイルのウイルス スキャン」
自動スキャン、ウイルス検出時の動作、「一時的にご利用いただけません」の意味 - Gmail ヘルプ「Gmail の添付ファイルの表示とダウンロード」
「不審な添付ファイルについて理解する」:警告の理由、暗号化された添付はスキャンできないこと、返信・ダウンロードをしないこと - Gmail ヘルプ「Gmail でブロックされるファイルの種類」
ブロックされる形式と文書、一覧が頻繁に更新されること、ドライブでの送付 - Gmail ヘルプ「フィッシング メールを報告する、回避する」
知り合いへのなりすまし、警告がなくてもダウンロードを避けること - IPA「Emotet(エモテット)攻撃の手口」(最終更新日:2023年6月29日)
返信を装う攻撃メール、マクロを有効にさせる偽の指示、攻撃に使われたファイル形式 - IPA「相談急増/パスワード付きZIPファイルを使った攻撃の例(2020年9月2日)」(最終更新日:2023年6月29日)
件名・添付ファイル名の例、パスワード付きZIPが検知をすり抜けやすいこと - IPA「Emotet(エモテット)対策」(最終更新日:2023年6月29日)
一般利用者の対策、開いてしまった場合の相談・報告 - IPA「情報セキュリティに関する技術的なご相談」(最終更新日:2026年8月27日)
情報セキュリティ安心相談窓口(個人向けの相談先)、相談前に整理する項目
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