SOURCE CHECK
Appleサポート(ソーシャルエンジニアリングへの対処、Safariのポップアップ、カレンダーの削除、構成プロファイルの確認と削除、サブスクリプションの解約、返金の申請)、IPAの安心相談窓口だより(2022年10月25日、2020年3月30日)と手口検証動画シリーズ、国民生活センターの見守り新鮮情報 第545号で確認しています(確認日時:2026年10月26日 13:05 日本時間)。iPhoneに限った最新の相談件数は、この時点で公表されているものを見つけられませんでした。IPAの注意喚起は2019〜2022年のものなので、画面の例や金額は当時のものとして紹介し、手順はAppleの2025〜2026年のページで説明します。Xの投稿の時刻は日本時間です。
iPhoneでSafariを見ていて「ウイルスに感染しました」と出ても、あわてて画面を押さないでください。Appleは、ウイルス感染を警告するポップアップは信じないよう案内しており、こうした類のポップアップは「たいがいが詐欺の広告」だとしています。困るのは、画面の指示に従ってアプリを入れたり、課金したり、パスワードやカード番号を入力したりした場合です。
- 画面の中のボタンは押さず、Safariのタブを閉じます。「閉じる」に似た偽のボタンがあり、「キャンセル」や「閉じる」でも次の画面に進む場合があります(Apple・IPA)。
- アプリを入れてしまったら、削除だけでは解約されません。「設定」のサブスクリプションで、覚えのないものを解約します(IPA・Apple)。
- カレンダーに出る警告は、予定のリンクを開かずに消します。覚えのないカレンダーは「照会を解除」、予定は「削除して迷惑参加依頼を報告」です(Apple)。
- パスワードを入力してしまったら、すぐにApple Accountのパスワードを変えます。2ファクタ認証が有効かも確かめます(Apple)。
この記事では、「まだ何も押していない」「アプリを入れた・課金した」「パスワードやカード番号を入力した」「カレンダーに出る」の段階ごとに、Apple・IPAの案内に沿って手順をまとめます。パソコン(Chrome)に出た場合は、Chromeの「ウイルスに感染」通知が消えない?偽警告の見分け方と止め方を見てください。
こんな人におすすめ
- iPhoneのSafariで「ウイルスに感染しました」「お使いのiPhoneが(13)個のウイルスにより…」のような画面が出た人
- 画面の指示どおりにアプリを入れた、課金した、Apple Accountのパスワードを入力した人
- カレンダーに「ウイルスに感染しています!」のような覚えのない予定が出る人
- 家族のiPhoneに知らないアプリが増えていて心配な人
警告が出た・まだ何も押していない
- 画面の中の「OK」「閉じる」「キャンセル」などは押さない
- Safari下部のタブのアイコンを長押しして、「タブを閉じる」を選ぶ
- 何度も出るなら、「設定」>「アプリ」>「Safari」>「履歴とWebサイトデータを消去」
- 同じ画面で「ポップアップをブロック」「詐欺Webサイトの警告」をオンにする
アプリを入れた・課金した
- 「設定」>自分の名前>「サブスクリプション」で、覚えのないものを「サブスクリプションをキャンセル」
- アプリを削除する(削除だけでは解約されない)
- 料金を払っていたら、reportaproblem.apple.com で返金を申請する(返金されるかはAppleの判断)
- クレジットカードやキャリア決済の明細を確かめる
パスワードやカード番号を入力した
- Apple Accountのパスワードをすぐに変え、2ファクタ認証が有効か確かめる
- カード番号を入力したら、カード会社に連絡して支払いの停止を頼む(警察庁・国民生活センターの案内。詳しくはクレジットカードの身に覚えのない請求|確認と連絡・停止の手順)
構成プロファイルを入れた・カレンダーに警告が出る
- 「設定」>「一般」>「VPNとデバイス管理」で、覚えのないプロファイルを削除して再起動する
- 覚えのないカレンダーは「照会を解除」、予定は「削除して迷惑参加依頼を報告」
- 予定に書かれたリンクは開かない
困ったら
- IPA 情報セキュリティ安心相談窓口:03-5978-7509(10時00分〜17時00分。土日祝日・年末年始を除く)
- お金のことは、消費者ホットライン188
詳しい手順と出典は、02〜05と08で説明します。このリストは初動の目安です。
01iPhoneの「ウイルスに感染しました」は本物?|Appleの説明と出る理由
iPhoneのSafariに出る「ウイルスに感染しました」のような警告について、Appleは信じないよう案内しています。Appleや信頼できる企業を装ったポップアップもあります。この記事では、iPhoneが「感染しているか・していないか」は断定せず、画面の指示に従ったときに起きること(アプリのインストール、課金、情報の入力)への対処を中心に説明します。
Appleはどう説明しているか
Appleは、ウェブを見ている間に「デバイスにセキュリティ上の問題やウイルス感染の心配があると警告したりするポップアップ(警告)が表示されても、信じないでください。こうした類のポップアップはたいがいが詐欺の広告で、有害なソフトウェアをダウンロードするよう仕向けたり、個人情報や金銭を騙し取ったりするのが、その本来の狙いです。」と説明しています。
また、「ポップアップの中には(警告や当選の知らせなど)実際には他社の広告であるにもかかわらず、フィッシングの戦略を用いてAppleや別の信頼の置ける企業が発信元だと見せかけておいて、個人情報や金融情報をだまし取ろうとするものがあります。」としています。Appleのロゴや「Apple」の名前が出ていても、それだけで本物とは限りません。
出典:Appleサポート「フィッシングメッセージ、偽のサポート電話、その他の詐欺を含むソーシャルエンジニアリングスキームを認識し、対処する」、Appleサポート「Safariでポップアップ広告やポップアップウインドウをブロックする」
よく出る画面の文言(IPAが紹介した例)
IPAは、iPhoneに表示された偽の警告の文言として、次のような例を紹介しています(2019年・2022年の注意喚起より)。
- 「お使いのiPhoneが(13)個のウイルスにより深刻なダメージを受けています。」
- 「あなたのiPhoneは、重度(6)のウイルスによって破損しています!」
- 「ハッカーがあなたを監視しています! Apple iPhoneの接続がハッキングされ、誰かがあなたを監視しています!」
- 「このウィンドウは閉じないでください。閉じる場合、責任は自己負担となります」
- 「ご注意! △△△クリーナーを更新してください。更新しないと、スマホがフリーズすることがあります。」
「早急の対応が必要です」「閉じないでください」のように、急がせる文言が入った例があります。文言は変わることがあるので、上と同じでなくても、ウイルス感染を知らせるポップアップは同じように扱ってください。
出典:IPA「スマートフォンの偽セキュリティ警告から自動継続課金アプリのインストールへ誘導する手口にあらためて注意!」(2022年10月25日)、IPA(2019年9月18日公開、2022年10月25日更新)
なぜ出るのか(何もしていないのに)
Appleによると、ポップアップは、見ているページや新しいウインドウ、別のタブに表示される広告・通知・警告などのことです。普通にWebサイトを見ていても、広告として出ることがあります。
IPAは、偽の警告からアプリのインストールへ誘導する手口について、「この手口の目的は不明ですが、「利用者にアプリをインストールさせることによる報酬(PPI:Pay Per Install)」を得ようとするアフィリエイト(成果報酬型広告)と考えられています。」としています。2022年の注意喚起では、iPhoneに自動継続課金の有料アプリを入れさせる手口の相談が増えていたと説明しています。
出典:Appleサポート(ポップアップとは)、IPA(2019年9月18日公開、2022年10月25日更新)、IPA(2022年10月25日)
iPhoneでも油断できない理由|狙いは感染より「操作させること」
Xでは、iPhoneはセキュリティがしっかりしていると聞くけれど大丈夫か、という疑問も見られます。この記事では、iPhoneがウイルスに感染するかどうかは断定しません。Appleの説明のとおり、偽の警告の狙いは、有害なソフトウェアを入れさせることや、個人情報や金銭をだまし取ることです。警告の画面そのものより、指示に従ってアプリを入れる・課金する・入力することに気をつけてください。
| 項目 | 状況 | 出どころ |
|---|---|---|
| ウイルス感染を知らせるポップアップは信じない | 確認済み | Apple |
| 偽の警告から自動継続課金のアプリへ誘導する手口 | 確認済み(2019〜2022年の注意喚起) | IPA |
| iPhoneに限った最新の相談件数 | 見つからない(未確認) | — |
| Safariのタブが勝手に増え続ける現象の仕組み | 未確認 | —(02) |
| iPhoneの偽警告にAIが使われた事例 | 見つからない(未確認) | —(06) |
用語メモ:ポップアップは、Webページの上に重なって出る広告や警告の画面です。サブスクリプションは、決まった期間ごとに料金を払う契約で、解約しないと自動で更新されます。
パソコンのChromeで警告や通知が出た場合は、Chromeの「ウイルスに感染」通知が消えない?偽警告の見分け方と止め方で手順を説明しています。
02偽警告の閉じ方|画面のボタンは押さずにタブを閉じる
Safariのタブを閉じる
IPAは、Safari(iPhone、iPad)の場合、「Safariの下部の「タブ選択アイコン」を長押しして、メニューから「タブを閉じる」を選択すると、表示されているタブを消すことができます。」と案内しています。Appleも、よくわからない場合は「ポップアップや広告そのものを操作することは避け、Safariのウインドウやタブを閉じてください。」としています。
出典:IPA(2022年10月25日)、Appleサポート「Safariでポップアップ広告やポップアップウインドウをブロックする」
押してはいけないボタン
- 「閉じる」に似たボタン:Appleは、一部のポップアップや広告には「閉じる」ボタンに似た偽のボタンが付いていると注意しています。
- 「OK」「キャンセル」「閉じる」:IPAは、「OK」をタップすると次の画面に進み、「キャンセル」や「閉じる」が表示されていても、タップすると次の画面に進んでしまう場合があるとしています。
- 画面に出た電話番号やリンク:Appleは、問題を解決できると騙った電話番号に電話をかけたり、リンクをクリックしたりしないよう案内しています。
IPAによると、画面のタップを続けると、App Storeに載っているアプリのインストール画面に誘導されます。その場合は、インストールせずにApp Storeを閉じます。
出典:Appleサポート(ポップアップ)、IPA(2022年10月25日)、Appleサポート(ソーシャルエンジニアリング)
何度も出る・タブが勝手に増える
同じ警告が何度も出るときは、Safariの履歴とWebサイトデータを消します。「設定」を開き、「アプリ」をタップし、「Safari」を選択します。下にスクロールし、「履歴とWebサイトデータを消去」をタップします。Appleによると、履歴を消去しても、自動入力の情報は変更されません。
2026年10月には、Xで、Safariのタブが勝手に増え続けるという個人の報告(「無限Safari」と呼ばれています)が投稿されました。仕組みや原因は、公的機関やAppleの説明では確認できていません。この記事では、対処をAppleの手順(タブを閉じる、履歴とWebサイトデータを消去する)で進めることにします。タブが多すぎるときは、Safariのタブボタンを長押しして「[数]個のタブをすべて閉じる」をタップすると、タブグループのタブをまとめて閉じられます(iPhoneユーザガイド「iPhoneのSafariでタブを開く/閉じる」)。これで再発が止まるかどうかは、Appleの説明では確認できていません。
出典:Appleサポート「iPhoneでSafariの閲覧履歴、キャッシュ、Cookieを消去する」
予防の設定を先にオンにする
同じ「Safari」の設定画面で、「ポップアップをブロック」と「詐欺Webサイトの警告」をオンにしておきます。詳しくは07で説明します。
IPA公式の投稿です(IPA(情報セキュリティ安心相談窓口)、2024年3月6日 11:04)。スマホの偽の警告からアプリのインストールを案内された場合の対処を、クイズの形で問いかけています。リンク先は、IPAの手口検証動画です。
IPAの手口検証動画「偽のセキュリティ警告からアプリインストール」(YouTube、再生時間7分6秒)では、スマホで偽の警告からアプリのインストールへ誘導される様子を見られます。なお、IPAの偽セキュリティ警告の体験サイトは「パソコンでの動作に対応しています。スマートフォンでは体験できません。」とされています。
03押してしまった・アプリを入れた・課金したときの対処
押してしまった後にすることは、どこまで進んだかで変わります。自分の段階を下の表で探してください。
| 進んだ段階 | すること | 出どころ |
|---|---|---|
| 画面を押して、App Storeが開いた | インストールせずにApp Storeを閉じる | IPA |
| アプリを入れたが、登録はしていない | アプリを削除する。「設定」のサブスクリプションに出ていないか確かめる | IPA・Apple |
| 「3日間無料」などで登録した | 「設定」>自分の名前>「サブスクリプション」でキャンセル。無料期間の終了の24時間以上前に | Apple・IPA |
| 料金が引き落とされた | reportaproblem.apple.com で返金を申請する(返金の可否はAppleが判断) | Apple |
| Apple Accountのパスワードを入力した | すぐにパスワードを変え、2ファクタ認証が有効か確かめる | Apple |
| カード番号を入力した | カード会社に連絡して支払いの停止を頼み、明細も確かめる | 警察庁・国民生活センター・Apple |
| 画面に出た電話番号に電話した | 電話をかけさせる型の詐欺。下の「電話番号にかけてしまった」へ | 国民生活センター |
出典(カード番号を入力した場合):警察庁「偽ショッピングサイト・詐欺サイト対策」、国民生活センター「そのセキュリティ警告画面・警告音は偽物です!」(2022年2月24日)
アプリを消しても解約にならない
IPAは、誘導されたアプリで自動継続課金に登録すると、「この登録は、アプリをアンインストールしただけでは解約されません。」としています。国民生活センターも、サブスクの契約は「アプリのアイコンを削除したり、アプリをアンインストールするだけでは解約とはなりません。」と注意しています。
IPAが2022年に紹介した例では、利用料金は「週毎に900円や、年毎に24,200円など、高額な設定になっている場合が多くみられます。」とされています。アプリを入れると「3日間は無料」などと自動継続課金の契約に誘導されます。NISC(国家サイバー統括室)のコラムは、週額900円を月額900円と思いこむ場合もあると注意しています。
出典:IPA(2022年10月25日)、国民生活センター 見守り新鮮情報 第545号「サブスクリプション アプリの削除だけでは解約になりません!」(2026年7月9日)、NISC(国家サイバー統括室)コラム(2022年11月1日)
サブスクリプションを解約する手順
- 「設定」でユーザ名(自分の名前)をタップします。
- 「サブスクリプション」をタップします。
- 覚えのないサブスクリプションをタップします。
- 「サブスクリプションをキャンセル」をタップします。下にスクロールしないと表示されない場合があります。
Appleは、「キャンセルボタンが表示されない場合や、期限切れのメッセージが赤字で表示される場合、そのサブスクリプションは解約済みです。」としています。無料のトライアル中で更新したくない場合は、トライアルが終了する24時間以上前に解約するよう案内しています。
サブスクリプションについてAppleからの領収書メールが見つからない場合、Appleは、他社から購入した可能性があるとして、「どの会社から請求が来ているか確かめるため、銀行やクレジットカードの明細をお調べください。」としています。
出典:Appleサポート「Appleのサブスクリプションを解約する」
返金を申請する
料金を払ってしまった場合は、Appleに返金を申請できます。reportaproblem.apple.com にサインインし、「返金をリクエストする」を選択して、理由と対象のアプリなどを選んで送信します。Appleは、申請の処理状況が更新されるまで24〜48時間待つよう案内しています。
返金されるとは限りません。Appleは、返金の対象となるのは「一部のアイテム」で、「返金の可否は、国や地域によって異なる場合があります。」としています。
出典:Appleサポート「Appleから購入したアプリやコンテンツの返金手続きをする」、Appleサポート「…返金手続きの進捗を調べる」
パスワードやカード番号を入力してしまった
Appleは、「詐欺Webサイトにパスワードやその他の個人情報を入力した可能性がある場合は、ただちに Apple Accountのパスワードを変更し、2ファクタ認証が有効になっていることを確認してください。」としています。乗っ取られていないかの確かめ方はAppleアカウント乗っ取りの確認と対処|証券口座を守る設定、カードに覚えのない請求があったときはクレジットカードの身に覚えのない請求|確認と連絡・停止の手順、偽サイトに入力した内容ごとの対処はフィッシングメールのリンクを開いてしまったら?入力・認証・実行別の対処にまとめています。
画面の電話番号にかけてしまった
国民生活センターは2022年に、パソコンやスマートフォンで突然「ウイルスに感染している」等の偽の警告画面や警告音が出て、電話をかけさせ、有償サポートなどの契約を迫る手口について注意を呼びかけています(パソコンとスマホを合わせた相談です)。電話してしまったときの対処は、Chromeの「ウイルスに感染」通知が消えない?偽警告の見分け方と止め方でも説明しています。
出典:国民生活センター「そのセキュリティ警告画面・警告音は偽物です!」(2022年2月24日)
警察庁の公式の投稿です(警察庁、2024年5月10日 18:00)。画面に「警告」「ウイルス感染」と表示させ、サポートセンターを名乗る者が、ウイルス除去を理由に電子マネーやギフトカードを買わせる詐欺について注意を呼びかけています。
04カレンダーに「ウイルスに感染しています」と出るとき|照会の解除と削除
カレンダーに出る警告は、Safariの偽の警告とは入口が違います。IPAは、「iCloudやiPhoneのカレンダーの機能を悪用して、他人のカレンダーに不審な書き込みを行う手口」だと説明しています。予定に書かれたリンクは開かずに、カレンダーや予定を消します。
なぜカレンダーに出るのか
IPAによると、身に覚えのないイベントが入るパターンは2通りあります。
- サイトの「照会」をタップした:サイトに表示される画面の「照会」などをタップしてしまうことで、自分のiPhoneのカレンダーに外部のカレンダーが入り込みます。
- 一方的に送られる:カレンダーの共有機能や出席依頼機能が悪用され、不審なイベントやカレンダーが登録されることがあります。
イベントのタイトルには「iPhoneが保護されていない可能性があります!」「オンライン保護を確保します」などと書かれ、URLが記載されています。IPAには、2020年7月に55件の相談が寄せられました(2020年の数字です)。
出典:IPA「iPhoneに突然表示される不審なカレンダー通知に注意」(2020年3月30日公開、2021年5月27日更新)
消し方(iOS 26以降)
| 消したいもの | 手順 | 注意 |
|---|---|---|
| 覚えのない予定(イベント) | カレンダーアプリで予定をタップ →「イベントを削除」を2回。知らない連絡先からの参加依頼なら「迷惑参加依頼を報告」→「削除して迷惑参加依頼を報告」 | 予定に書かれたリンクは開かない |
| 覚えのないカレンダー(照会・共有) | カレンダーボタン → カレンダーの横の情報ボタン →「カレンダーを削除」または「照会を解除」 | 確認の画面で、もう一度同じボタンをタップ |
照会カレンダーは、祝日カレンダーなど外部のカレンダーを読み込むiPhoneの機能です(iPhoneユーザガイド「iPhoneで複数のカレンダーを設定する」)。自分で追加した祝日カレンダーなどは残し、覚えのないものだけを解除してください。iPhoneユーザガイドでは、解除のボタンが「登録解除」、続けて「登録解除」または「照会を解除してスパムを報告」と書かれています。IPAの注意喚起の手順の画面は古いiOSのものなので、この記事ではAppleの現在の手順を載せています。
出典:Appleサポート「iPhoneでカレンダーやイベントを削除する方法」
予定のリンクを開いてしまった
IPAには、「iPhoneのカレンダーに入ってしまった不審なイベントに記載されているURLをタップした」という相談が多く寄せられています(2021年)。誘導された不審サイトで個人情報を入力したり、不審なアプリをインストールしたりすると、被害につながります。アプリを入れた場合や、パスワード・カード番号を入力した場合は、03の表の段階から進めてください。
出典:IPA「URLリンクへのアクセスに注意」(2021年8月31日)、IPA(2020年3月30日)
IPAの手口検証動画「iPhoneカレンダースパム」(YouTube、再生時間3分28秒)で、手口の様子を見られます。
05iPhoneに残っていないか確かめる|構成プロファイル・覚えのないアプリ
この記事で確認したAppleのページには、iPhoneがウイルスに感染しているかを判定する手順は書かれていません。代わりに、偽の警告の後に残っているかもしれないもの(構成プロファイル、覚えのないアプリ、サブスクリプション、Apple Accountの変化)を順に確かめます。
構成プロファイルとは
構成プロファイルは、iPhoneの設定をまとめて入れる仕組みです。Appleによると、学校や企業などの組織が、デバイスを管理するために使います。一方でAppleは、インターネットから入手したアプリの中には「構成プロファイルをインストールするように誘導し、デバイスを支配しようとするものもあります。」と注意しています。
出典:Appleサポート Apple個人の安全ユーザガイド「構成プロファイルを確認する/削除する」、iPhoneユーザガイド「iPhoneで構成プロファイルをインストールする/削除する」、Appleサポート(ソーシャルエンジニアリング)
構成プロファイルを確認・削除する
- 「設定」>「一般」>「VPNとデバイス管理」と選択します。プロファイルが表示されない場合は、デバイス管理プロファイルはインストールされていません。
- 覚えのないプロファイルを選択し、「プロファイルを削除」をタップして、画面の指示に従います。
- iPhoneを再起動します。
削除の前に:Appleによると、プロファイルを削除すると、そのプロファイルに関連付けられている設定や情報が削除されます。「学校や企業が所有するデバイスの場合は、アプリやプロファイルを削除する前にシステム管理者に確認してください。」とされています。
覚えのないアプリ・VPNを確かめる
Appleは、VPNや他社製のセキュリティソフトウェアについて、名前の一部に「Anti、Alarm、Firewall、Mechanic、Malware、Protection、Security、Shield、Spy、Trust、Virus、VPNなどの語が使われている可能性があります。」としています。インストールした覚えがない場合や、使い方がよくわからない場合は、アプリを削除し、サブスクリプションに登録していれば解約するよう案内しています。「設定」の検索で「VPN」「プロファイル」などの語句を探す方法も紹介しています。
このAppleのページは、本来はネットワークにつながらないときの確認の案内です。この記事では、覚えのないセキュリティアプリの確かめ方として引用しています。
出典:Appleサポート「デバイスのネットワーク接続に問題がある場合にVPNやほかの他社製のセキュリティソフトウェアを調べる」
Xでは、家族のスマホに「わけのわからないアプリ」が増えていて心配だという声も見られます。家族のiPhoneを見るときも、構成プロファイル → 覚えのないアプリ → サブスクリプションの順に確かめると整理しやすいと考えられます(編集上の判断です)。
Apple Accountにおかしなところがないか
パスワードを入力してしまった場合や、知らないサインインの通知が来た場合は、Apple Accountも確かめます。手順はAppleアカウント乗っ取りの確認と対処|証券口座を守る設定と、AppleサポートのApple Accountの不正使用に関するページにまとめられています。iPhoneをなくした場合の手順はiPhoneをなくしたら何を止める?決済・回線・アカウントの保護手順を見てください。
06偽の警告画面とAI|AIに画面を見せて確かめるときの注意
この節では、偽の警告画面と生成AIの関係を、公的機関と企業の一次情報で確認できる範囲で短く説明します。iPhoneの偽の警告にAIが使われた事例は、2026年10月26日 13:05 日本時間時点で確認できていません。
偽の警告画面づくりに生成AIが使われた例(パソコン向けのサポート詐欺)
警察庁は、日本人を狙ったサポート詐欺の事件で、容疑者のグループが生成AIを悪用し、標的の特定、ポップアップウィンドウの作成、日本語への翻訳をしていたと報告しています。Microsoftも、同じ事件について、生成AIで偽のポップアップの作成を自動化し、日本の被害者向けに翻訳していたと発表しています。これは、パソコンの画面に偽の警告を出して電話をかけさせる、パソコン向けのサポート詐欺の事例です。
一方でMicrosoftは、別の攻撃グループの事例では、AIの使用は観測されなかったとしています。偽の警告がすべてAIで作られているわけではありません。警察庁は、フィッシング全般について、AI技術の発達で文章の自然さや偽装の精度が上がり、見抜きにくくなっているとしています。
出典:警察庁「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(PDF、コラム「サポート詐欺に対する国際共同捜査」)、Microsoft On the Issues(2025年6月5日、英語)、Microsoft「Cyber Signals Issue 9」(2025年4月16日、英語)、警察庁「令和8年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(PDF)本文p.17
AIに画面を見せて確かめるときの注意
| すること | しないこと | 理由 |
|---|---|---|
| 画面の文言だけを見せて、怪しい点を聞く | パスワード・カード番号・Apple Accountの情報が写った画面をそのまま貼る | 機密情報は入力しないよう案内されている(Google)。個人情報を入れるリスクがある(個人情報保護委員会) |
| AIが挙げた注意点を、Appleサポートの案内と見比べる | 画面に出た電話番号に電話する・リンクを開く | 怪しいリンクを開いたり、メッセージにある番号に電話したりしないよう案内されている(OpenAI) |
| 最後は、Appleサポートの手順で確かめる | AIの「大丈夫そう」で判断を終える | ChatGPTは警告のサインに気づく手助けはできるが、安全だと保証はできない(OpenAI)。応答には不正確な内容が含まれることがある(個人情報保護委員会) |
出典:OpenAI Academy「How to Spot Scam Messages with ChatGPT」(英語)、個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2023年6月2日、PDF)、Google「Gemini アプリのプライバシー ハブ」
関連する記事です。
- AIに個人情報を入れてしまったとき:ChatGPTに個人情報を入力してしまったら?削除と確認の手順
- AIがもっともらしく間違える理由:AIハルシネーションとは?原因・対策と回答の確認手順
- AIの答えの情報源を確かめる:ChatGPT Searchの使い方と活用例5選|情報源の確認手順
07もう出さないための設定|Safariのポップアップと詐欺Webサイトの警告
| 設定・習慣 | 場所・方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| ポップアップをブロック | 「設定」>「アプリ」>「Safari」>「ポップアップをブロック」をオン | 設定しても出る場合は、これまで通りポップアップを押さない(Apple) |
| 詐欺Webサイトの警告 | 同じ画面の「詐欺Webサイトの警告」をオン | — |
| ソフトウェアを最新にする | iPhoneのソフトウェアアップデートを入れる | アップデートには重要なセキュリティ対策機能が含まれることが多い(Apple) |
| アプリはApp Storeから | 広告やポップアップの案内からではなく、App Storeか開発者のWebサイトから入手する | ソフトウェアは信頼できる配信元からのみダウンロードする(Apple) |
| 明細を毎月見る | クレジットカードやキャリア決済の明細を確かめる | 利用していないサブスクの請求に気づける(国民生活センター) |
出典:Appleサポート「Safariでポップアップ広告やポップアップウインドウをブロックする」、Appleサポート(ソーシャルエンジニアリング)、国民生活センター 見守り新鮮情報 第545号
メールのリンクから偽サイトに誘導される場合もあります。怪しいメールの見分け方はGmailの迷惑メールは配信停止していい?安全な見分け方と対処で説明しています。
08今後の確認先と追記
手口は変わることがあります。次のページで最新の案内を確かめてください。
- Appleサポート「フィッシングメッセージ、偽のサポート電話、その他の詐欺を含むソーシャルエンジニアリングスキームを認識し、対処する」
- Appleサポート「Safariでポップアップ広告やポップアップウインドウをブロックする」
- IPA 安心相談窓口だより・手口検証動画シリーズ
- 国民生活センター 見守り新鮮情報
| 相談先 | 番号・窓口 | 何を相談するか |
|---|---|---|
| IPA 情報セキュリティ安心相談窓口 | 03-5978-7509(10時00分〜17時00分。土日祝日・年末年始を除く) | 偽の警告やアプリ、設定など技術的なこと |
| 消費者ホットライン | 188 | サブスクの請求など、お金や契約のこと(身近な消費生活センターなどにつながる) |
出典:IPA「情報セキュリティ安心相談窓口」、国民生活センター(消費者ホットライン188)
IPAやAppleがiPhoneの偽の警告について新しい注意喚起を出したとき、Safariのタブが勝手に増える現象について公的機関やAppleの説明が出たときは、ここに追記します(2026年10月26日 13:05 日本時間時点で追記はありません)。
09よくある質問
iPhoneに「ウイルスに感染しました」と出ました。本物ですか?
Appleは、ウイルス感染を知らせるポップアップは信じないよう案内しています。こうした類のポップアップは「たいがいが詐欺の広告」だとしています。画面の中のボタンは押さず、Safariのタブを閉じてください(01)。
「閉じる」ボタンを押してもいいですか?
押さないでください。「閉じる」に似た偽のボタンがあり、「キャンセル」や「閉じる」でも次の画面に進む場合があります。Safari下部のタブのアイコンを長押しして「タブを閉じる」を選びます(02)。
指示されたアプリを入れてしまいました。消せば大丈夫ですか?
アプリを消しただけでは、サブスクリプションは解約されません。「設定」>自分の名前>「サブスクリプション」で、覚えのないものをキャンセルしてください。料金を払っていたら reportaproblem.apple.com で返金を申請できますが、返金されるかはAppleが判断します(03)。
カレンダーに「ウイルスに感染しています」という予定が出ます。
カレンダーの機能を悪用した書き込みです。予定のリンクは開かず、予定は「迷惑参加依頼を報告」→「削除して迷惑参加依頼を報告」、覚えのないカレンダーは情報ボタンから「照会を解除」または「カレンダーを削除」を選びます(04)。
iPhoneがウイルスに感染しているか確かめる方法はありますか?
この記事で確認したAppleのページには、感染を判定する手順は書かれていません。代わりに、「設定」>「一般」>「VPNとデバイス管理」の覚えのないプロファイル、名前にSecurityやVirusなどが入る覚えのないアプリ、サブスクリプションを確かめます。学校や会社のiPhoneは、削除する前に管理者に確認してください(05)。
AIに警告画面のスクリーンショットを見せて、本物か聞いてもいいですか?
怪しい点に気づく手助けにはなりますが、AIは安全を保証できません。パスワードやカード番号が写った画面は貼らず、最後はAppleサポートの手順で確かめてください(06)。
10まとめ
- 「ウイルスに感染しました」と出ても、画面の中のボタンは押さず、Safariのタブを閉じます。
- アプリを入れてしまったら、削除だけでなく「設定」のサブスクリプションで解約まで進めます。
- カレンダーの警告は照会の解除か予定の削除で、構成プロファイルは「VPNとデバイス管理」で確かめます。
更新履歴:2026年10月26日 初版(2026年10月26日 13:05 日本時間時点の公式情報)。
参考 引用元・公式情報
確認日:2026年10月26日(Xの投稿時刻は日本時間)
- Appleサポート:「フィッシングメッセージ、偽のサポート電話、その他の詐欺を含むソーシャルエンジニアリングスキームを認識し、対処する」・「Safariでポップアップ広告やポップアップウインドウをブロックする」・「iPhoneでSafariの閲覧履歴、キャッシュ、Cookieを消去する」
ポップアップを信じない、偽の「閉じる」ボタン、タブを閉じる、履歴の消去、予防の設定 - Appleサポート:「iPhoneでカレンダーやイベントを削除する方法」・Apple個人の安全ユーザガイド「構成プロファイルを確認する/削除する」・iPhoneユーザガイド「iPhoneで構成プロファイルをインストールする/削除する」・「デバイスのネットワーク接続に問題がある場合にVPNやほかの他社製のセキュリティソフトウェアを調べる」・iPhoneユーザガイド「iPhoneで複数のカレンダーを設定する」
カレンダーの削除と照会の解除、構成プロファイル、覚えのないアプリ - Appleサポート:「Appleのサブスクリプションを解約する」・「Appleから購入したアプリやコンテンツの返金手続きをする」・「Appleから購入したアプリやコンテンツの返金手続きの進捗を調べる」・Apple Accountの不正使用
解約、返金の申請、Apple Account - IPA 安心相談窓口だより:2022年10月25日・2019年9月18日(2022年10月25日更新)・2020年3月30日(2021年5月27日更新)・2021年8月31日
偽の警告の例、課金への誘導、タブの閉じ方、カレンダーの手口 - IPA:手口検証動画シリーズ(動画 1-2. iPhoneカレンダースパム・1-5. 偽のセキュリティ警告からアプリインストール)・偽セキュリティ警告(サポート詐欺)対策特集ページ・情報セキュリティ安心相談窓口
動画、体験サイト、相談窓口 - 国民生活センター:「そのセキュリティ警告画面・警告音は偽物です!」(2022年2月24日)・見守り新鮮情報 第545号(2026年7月9日)/NISC(国家サイバー統括室)コラム(2022年11月1日)
電話をかけさせる手口、削除だけでは解約にならない、188、週額と月額 - 警察庁「偽ショッピングサイト・詐欺サイト対策」・警察庁「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(PDF)・警察庁「令和8年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(PDF、本文p.17)・Microsoft On the Issues(2025年6月5日)・Microsoft「Cyber Signals Issue 9」(2025年4月16日)
カード番号を入力したときの連絡、偽のポップアップ作成に生成AIが使われたサポート詐欺の事例(パソコン向け) - OpenAI Academy「How to Spot Scam Messages with ChatGPT」・個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2023年6月2日)・Google「Gemini アプリのプライバシー ハブ」
AIに相談するときの注意 - IPA(情報セキュリティ安心相談窓口)(2024年3月6日 11:04)・警察庁(2024年5月10日 18:00)
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