Codex Cloudの使い方|GitHub連携・並列タスク・PR作成

Codex Cloudで タスクを並列に Codex

公式情報の確認:2026.10.23(日本時間)。現行CloudとLegacyの公式文書を区別し、2026年8月2日の旧記事の確認記録・筆者の運用例を残しています。新しいUI操作や実機テストは行っていません。

Codex Cloudは、準備したクラウド環境で開発タスクを進め、差分とテスト結果を確認してPRにつなげる入口です。最初は小さな独立タスクを1つだけ試し、確認できてから並列化します。

現行Cloudでは、環境の準備・検査・Publishが出発点です。Legacyの「シークレットはsetup限定」という説明を、現在のNetwork secretsへ当てはめないでください。

先に確認する順番:現行かLegacyか → GitHub権限 → 環境の準備と公開 → 秘密情報と許可宛先 → 1タスクの差分・テスト。

01Cloudを選ぶ条件と現行・Legacyの違い

この記事は現行Cloudを中心に案内します。2026年8月2日の旧記事の説明は、Legacyとして区別して残します。旧環境の秘密情報やモデル制約を現行Cloudへ流用せず、GitHubから独立したタスクを渡し、差分とテストを確認してPRへ進む考え方を引き継ぎます。

Codex Cloudは、GitHub上の作業をバックグラウンドへ任せ、差分を確認してからPRへ進めたい場合に選ぶ利用入口です。Cloudを選ぶかどうかは、機能数ではなく「作業を独立した単位で切り離せるか」で判断します。

バックグラウンドへ渡しやすい3条件

Cloudへ渡しやすいのは、対象リポジトリ、完了条件、確認方法をタスク単位で切り分けられる作業です。OpenAIはCodex Cloudについて、分離されたクラウド環境でタスクを実行し、複数の作業を並行して進められると説明しています。Codex Cloud公式ドキュメント

筆者の判断基準は、①GitHub上の対象が明確、②別タスクの完了を待たずに始められる、③返された差分を人が確認できる、の3点です。3点がそろわない場合は、並列化する前に作業を小さく分けます。

CLI・IDE拡張機能へ残した方がよい条件

未保存の変更やローカルの実行状態を見ながら、短い往復で修正したい作業はCLIまたはIDE拡張機能へ残す方が自然です。これはOpenAIの優劣評価ではなく、作業場所と確認タイミングを基準にした筆者の判断です。

端末内で進める場合は、Codex CLIのWindows・macOS別の導入手順を確認できます。Codex以外も含めて入口を選び直す場合は、Claude Code・Cursor・Codexを用途・料金・権限で比較する記事へ進んでください。

筆者の判断基準 「今すぐ横で対話しながら直したい」ならCLI・IDE、「後から差分を受け取りたい」ならCloudを先に検討します。
Cloud・CLI・IDEの入口判断
判断項目 Cloud CLI IDE拡張機能
作業場所 分離されたクラウド環境 端末とローカルリポジトリ エディター内の作業文脈
向く進め方 独立タスクを預け、後から確認 端末で対話しながら連続修正 開いているコードを見ながら修正
並列化 独立タスクを同時に進める候補 本記事では主用途にしない 本記事では主用途にしない
選ばない条件 別タスクの結果が前提になる作業 ブラウザへ預けて離れたい作業 エディター外で完結させたい作業

入口の特性はOpenAI Codex公式ページとCodex Cloud公式ドキュメント、選択基準は筆者の判断です。Cloudの並列上限や平均完了時間は公式に明記されていないため記載していません。

Codex Cloudは、OpenAIのコーディングエージェントCodexを、分離されたクラウド環境で動かす提供面です。製品名、実行場所、モデル名を分けて理解すると、APIやローカル版との混同を避けられます。

OpenAIのCodexとCloudの関係

CodexはOpenAIのコーディングエージェントで、CloudはCodexを利用する入口の1つです。Cloudそのものをモデル名として扱ったり、ChatGPTの月額契約をAPI利用料と同一視したりしません。OpenAI Codex公式ページ

Codex全体の料金、CLI・IDE・Cloudの入口、最初の使い方を俯瞰したい場合は、Codexの料金・入口・始め方をまとめた総合ガイドへ戻れます。

タスクごとに分かれる実行環境

現行Cloudの環境は、リポジトリ、依存関係、ツール、アクセス設定を再利用するための準備です。Publishした準備済みファイルから、新しいタスクごとに分離した作業領域が作られます。既存タスクは未コミットの変更や導入したツールを含め、自分の状態を継続します。現行Cloud環境の公式説明

分離されていることは、変更が自動的に安全になるという意味ではありません。対象ブランチ、依存関係、秘密情報、インターネット接続を環境ごとに確認する必要があります。

完了後に返る要約とコード差分

Cloudタスクの完了後は、作業の要約とコード差分を確認して次の行動を決めます。公式Quickstartは、必要なら追加変更を依頼し、準備が整った段階でプルリクエストを開く流れを示しています。Codex Cloud Quickstart

要約は判断の入口であり、差分そのものの代わりではありません。本記事では「要約を読む→差分を見る→追加修正かPRかを選ぶ」を人間側の確認工程として扱います。

02プラン・端末・モデルと開始前の準備

Codex Cloudの利用可否は、ChatGPTプランへのCodex掲載だけでなく、現在のアカウントとワークスペースでCloudが表示・利用できるかを分けて確認します。プラン、認証、API課金、既定モデル、端末対応は、それぞれ別の条件です。

Codex掲載プランとCloud利用可否を分ける

Codexの対象プランと、そのアカウントでCloudを使えることは別に確認します。旧記事の2026年8月2日のプラン掲載一覧は当時の確認記録です。現在の契約、Cloudの表示、ワークスペースの利用許可、使用量の残りを確認してください。料金や利用枠が変わるため、この記事だけで契約変更を決めないようにします。公式料金・提供条件

課金判断まで行う場合は、Codexの無料範囲とChatGPT各プランの料金比較を参照してください。残量やリセットを確認したい場合は、Codexの残量・リセット・追加クレジットの仕組みで分けて整理しています。

APIキーではCloudを利用できない

Codex Cloudを利用する認証はChatGPTサインインであり、APIキーはCloud機能への代替ログインになりません。APIキーを使う利用とChatGPTプラン内のCloud利用は、認証経路と課金経路が別です。Codex認証の公式ドキュメント、OpenAI API公式料金ページ

モデル選択は利用面と提供条件を分ける

2026年8月2日の旧記事ではCloudチャットの既定モデルを変更できないと案内していました。この記録を、現在のCloud全体の制限には使いません。現行モデル資料は、デスクトップのWork/Codex、WebのWork、CLI、IDE拡張機能の選択方法を分けています。CLIのモデル指定やWebのWork向け説明を、そのまま全Cloud画面の操作説明には読み替えません。

実際に選べるモデルは、利用面、プラン、ワークスペースの許可、段階的な提供状況で確認します。モデルを選び直しても権限は増えません。表示されないモデルや非公表の既定モデル名を推測せず、現在の選択欄と公式モデル資料を照合してください。本記事では新しいモデル選択画面を実機検証していません。

根拠:モデルと提供面の公式説明

新規環境はWebまたはデスクトップで作る

現行CloudはWeb、デスクトップ、モバイルから使えます。新しい環境の作成はWebまたはデスクトップで行い、モバイルではCodexを開いて公開済み環境を選びます。「どの端末でも新規環境作成から同じ操作ができる」とは考えません。

根拠:Codex Cloudの開始手順

Cloudを始める前の確認
確認項目 現在確認する対象 本記事での判断
Codexのプラン掲載 契約・Cloud提供・ワークスペース許可・利用枠 Cloudの可否は現在のアカウントとワークスペースで確認する
認証 CloudはChatGPTサインインを使用 APIキーを代替ログインにしない
モデル 利用面ごとの選択欄とモデル提供条件 プラン・権限・段階的提供を確認する
初回端末 新規環境はWebまたはデスクトップで作成 モバイルは公開済み環境を選ぶ

プラン、端末、モデル、利用枠は変わりやすい情報です。現行Cloudとモデル資料は2026年10月23日(日本時間)に確認しています。各画面での選択可否を実測した一覧ではありません。

Codex Cloudを始めるには、ChatGPT認証、GitHubのリポジトリ権限、実行環境に必要な設定を先に確認します。Cloud画面を開けることと、対象リポジトリで安全にタスクを動かせることは別の条件です。

ChatGPT認証とMFAを確認する

CloudはChatGPTアカウントでサインインします。メールアドレスとパスワードでログインする場合は、Cloudへのアクセス前にMFA(多要素認証)が必要です。複数のログイン方法の1つにメールとパスワードがある場合も、別の方法でサインインしていてもMFAが必要と公式は説明しています。ソーシャルログインや組織SSOでは提供元・管理者側の認証条件を確認します。公式認証ガイド

MFAとは、多要素認証によってパスワード以外の確認を追加する仕組みです。サインインで止まっている段階では、GitHub接続や環境設定へ進まず、先に認証を解決します。

GitHubで対象リポジトリへの権限を確認する

GitHub接続では、Codexへ許可するリポジトリを選び、利用者自身が対象リポジトリへアクセスできる必要があります。組織の設定によってはGitHub管理者の承認が必要です。GitHubとChatGPTを接続する公式ヘルプ

ChatGPTワークスペースでCodexを有効にしても、GitHub側のリポジトリ権限やブランチ保護は回避されません。組織利用では、ワークスペース管理者とGitHub管理者を同じ役割だと考えず、両方の設定を確認します。Codex管理者向け公式セットアップ

依存関係・ツール・環境変数を整理する

環境を作る前に、必要なランタイム、依存関係、セットアップや起動のコマンド、外部サービス、認証方法を整理します。現行Cloudでは「プログラムが実値を読む直接環境変数」と「HTTPSリクエストの送信時に代理で値を置換するNetwork secrets」を区別します。Legacyのセットアップ限定シークレットとは別です。現行Cloud環境の公式説明

秘密値そのものはタスク文へ書きません。必要なキー名、利用先、用途、誰の値かだけを整理し、値は対応する設定欄で扱います。実値がプロセスに必要か、許可したHTTPSサービスへの認証だけでよいかを先に判断します。

開始前の6項目チェック

  • ChatGPT認証:Cloudへサインインでき、必要な場合はMFAが有効になっている
  • 対象リポジトリ:作業対象と選択するブランチを説明できる
  • GitHub権限:本人または組織管理者がCodex接続を許可できる
  • セットアップ:依存関係と必要なコマンドを把握している
  • 秘密情報:環境変数とシークレットを分けて準備している
  • 外部通信:エージェントにインターネット接続が必要か判断している

6項目の分類と確認順は筆者の判断基準です。認証、権限、環境設定はCodex認証とCloud環境の公式ドキュメントに基づきます。

03GitHub連携・準備・Publishから最初のタスクへ

最初は、環境を選ぶ → GitHubと依存関係を準備する → 検査する → Publishする → 新しいタスクを始める、の順です。以下は公式文書に沿った手順で、新しい画面を操作した実測記録ではありません。

  1. 認証と環境を選ぶ。ChatGPTでサインインし、WebまたはデスクトップでWork in → Cloud → Select environmentへ進みます。既存の公開済み環境を選ぶか、Create environmentで新規作成します。認証できなければここで止めます。
  2. GitHubと依存関係を準備する。対象リポジトリを選択し、必要ならGitHubを接続してGet startedへ進みます。Codexがリポジトリを調べ、依存関係・ツールを準備してワークフローを検査します。必要なバージョンやコマンドも伝えます。対象が出ない場合は、接続を繰り返す前に本人の権限と組織の承認を確認します。
  3. 準備結果を検査する。セットアップ報告、設定、生成・保存されたファイル、テスト結果、通信先を確認します。必要なアクセスや情報は対応する設定で補い、失敗した検査や秘密情報の扱いが不明なまま進めません。Install scriptは導入処理、Start skillはサービス起動と準備確認の指示です。
  4. 保存してPublishする。未完了を解決し、変更を保存してPublishを選びます。Environment publishedを確認します。Saveは設定保存、Publishは新規タスク用の準備済みファイルを公開する操作であり、環境を誰が使えるかという共有設定とは別です。
  5. 新しいタスクを始める。Start a new taskで、対象、望む結果、変更しない範囲、完了条件を伝えます。公開済み環境を選んだ場合は、その環境からタスクを始められます。別タスクの完了が前提なら、まだ並列にしません。
  6. 結果と差分を確認する。ログや検査結果を確認し、追加修正かPRかを判断します。差分を説明できなければPRへ進めません。

根拠:Codex Cloudの開始手順

準備を変えたらRepublishし、新しいタスクで確認する

再利用する環境を直す場合はSettings → Codex Cloud → Environmentsで対象環境を編集し、準備とテストを行って保存、Republishします。更新はその後の新しいタスクで使います。進行中の既存タスクは固有の状態を持つため、再公開しただけで作業中のファイルが置き換わるわけではありません。重要な変更や成果はコミットまたは保存し、タスクの保存状態をバージョン管理の代わりにしません。

根拠:準備済み状態の再利用と更新

最初のタスク文は成果と確認方法を対応させる

「認証機能を改善する」ではなく、「対象モジュールの入力検証を修正し、関連テストを更新する」のように分けます。以下は筆者の依頼例で、実行済みの結果ではありません。具体的なファイルやテストが不明なら、その調査も範囲に含めます。

小さい変更を依頼する例

対象:[リポジトリと対象ブランチ]
目的:[1つの変更と期待する結果]
変更しない範囲:[公開API・無関係な設定など]
確認:関連テストを実行し、未実行・失敗は理由を報告してください。
完了条件:差分の目的と影響範囲を説明し、想定外の変更がないことを確認してください。
停止条件:秘密値の入力、権限拡張、他タスク依存が必要なら、値をログに出さず確認してください。
PRやマージは、差分を確認した後に別途判断します。
コピー後、対象に合わせて記入してください。

04並列タスクの分け方とPRへ進む判断

Codex Cloudの並列実行は、互いに前提を共有しない独立タスクへ分けるときに使うのが筆者の判断基準です。公式に公開されていない最大並列数を目標にせず、衝突せずにレビューできる数へ抑えます。

独立して完了できる作業は同時に渡す

別のタスク結果を待たずに開始でき、変更範囲と完了条件を個別に説明できる作業は並列候補です。OpenAIはCloudで複数タスクを並行実行できると説明していますが、具体的な分け方は利用者側で決めます。OpenAI Codex公式ページ

筆者の例では、別ディレクトリのドキュメント更新と、依存しないモジュールのテスト追加は候補になります。ただし共通設定や同じファイルを変更する可能性が分かった時点で、並列前提を見直します。

前後関係がある作業は順番に進める

タスクBがタスクAの仕様や差分を前提にする場合は、Aを確認してからBへ進めます。データ構造の変更と、その新構造を使う機能追加を同時に渡すと、各タスクが異なる前提で変更する可能性があります。

同じファイルを触る可能性が高い、完了条件を共有している、片方の判断で他方の実装が変わる、のいずれかに当てはまる場合は順番に進めるのが本記事の基準です。

1タスクにつき1つの完了条件を置く

各タスクには、人が差分を見て達成を判断できる完了条件を1つ置きます。「品質を上げる」ではなく、「対象の入力条件を変更し、関連テストを更新する」のように成果と確認方法を対応させます。

完了条件を1つにするのはタスク文を短くするためではありません。並列で返ってきた複数の差分を、採用・追加修正・保留のどれにするか早く判断するためです。

並列にするか順番にするか
判断軸 並列にする 順番にする
前提 互いの結果を待たず開始できる 片方の結果で実装方針が変わる
変更範囲 対象ファイルや領域が分かれている 同じファイル・共通設定を触る可能性が高い
完了条件 タスクごとに単独で判定できる 2タスクを合わせないと判定できない
次の行動 同時に開始し、差分を別々に確認 先行タスクを確認後、後続を開始

この表は筆者の判断基準です。Codex Cloud公式ドキュメントには最大同時タスク数や平均完了時間が明記されていないため、数値は記載していません。

Codex Cloudの結果は、要約と差分を確認し、必要なら追加修正を依頼してからPR作成へ進めます。タスクが完了したという状態だけでPRを開くのではなく、変更を説明できるかを判断基準にします。

最初に要約と差分を確認する

タスク完了後は、Codexの要約で変更目的をつかみ、コード差分で実際の変更範囲を確認します。公式Quickstartも、結果の要約とdiffを確認してから追加変更またはプルリクエストへ進む流れを示しています。Codex Cloud公式Quickstart

diffとは、変更前後のコード差分です。要約に書かれていないファイルが変更されている、依頼していない範囲まで広がっている、削除理由が分からない場合はPRへ進まず確認します。

追加修正を依頼する条件

完了条件を満たしていない、変更範囲が広すぎる、テスト結果を判断できない場合は同じタスクで追加修正を依頼します。修正依頼では「もう少し良くする」ではなく、未達の条件と残すべき変更を分けて伝えます。

筆者の判断基準では、差分の目的を一文で説明できない状態も停止条件です。コード量が少ないことではなく、採用理由と影響範囲を説明できることを優先します。

PRへ進める3つの確認条件

PRへ進めるのは、依頼した完了条件、差分の説明、リポジトリ側の確認手順がそろった後です。テストやレビューの要否はリポジトリごとに異なるため、Codexの完了表示だけで代替しません。

PR作成は変更を統合するための提案であり、自動的なマージではありません。ブランチ保護、必須レビュー、CIなど、GitHub側のルールはそのまま適用されます。

PR作成と@codex reviewを分ける

CloudタスクからPRを開くことと、既存PRで@codex reviewを使ってコードレビューを依頼することは別機能です。後者はGitHub側のCodex code review設定と対象条件を確認して使います。CodexのGitHub code review公式ドキュメント

自動レビューを利用できるプランやワークスペース条件は変わり得ます。現在の公式条件とワークスペース設定を確認してください。現行Cloudで新規タスクを始める環境と、Legacyに残るCode Review・GitHub連携の環境を取り違えないようにします。

追加修正かPRかを決めるフロー

  1. 要約とdiffを見る:依頼内容と実際の変更範囲を照合する
  2. 完了条件を見る:未達条件、想定外変更、テスト状態を確認する
  3. 人が次を選ぶ:追加修正またはPR作成へ進む
  • 追加修正:未達条件または説明できない差分が残っている
  • PR作成:完了条件・差分説明・リポジトリ側の確認がそろっている

PRへ進む条件は筆者の判断基準です。Cloudタスクの公式手順とGitHub code review公式ドキュメントを分けて参照しています。

05秘密情報・通信先・共有環境を安全に設定する

Codex Cloudでは、GitHub権限、シークレット、エージェントのインターネット接続を別々に制御する必要があります。Cloudが分離環境で動くことを、すべての権限を渡してよい理由にはしません。

GitHubでは必要なリポジトリだけを許可する

Codexへ接続するGitHubリポジトリは、現在の作業に必要な範囲へ限定します。ChatGPTワークスペースの有効化は、GitHubのアクセス権やブランチ保護を上書きしません。GitHub接続の公式ヘルプ、Codex管理者向け公式セットアップ

筆者の判断基準では、「将来使うかもしれない」リポジトリまで先に許可しません。必要になった時点で追加する方が、権限の目的を説明しやすくなります。

現行CloudとLegacyでシークレットの仕組みを分ける

2026年8月2日の旧記事で案内した「シークレットはセットアップ中だけ利用でき、エージェント実行前に削除される」は、現在の公式でCodex Cloud (Legacy)と呼ぶ環境の条件です。現行CloudのNetwork secretsへ一般化できません。LegacyはCode Review、Linear・GitHub連携向けに残る別の環境として公式に区分されています。

根拠:Codex Cloud (Legacy)

現行CloudのEnvironment variablesは、プログラムへ実値を直接渡します。Network secretsはプログラムへプレースホルダーを渡し、許可した宛先への通信時にプロキシが実値へ置換します。置換対象はHTTPSの443番ポートで、セットアップ中とタスク実行中の両方で使えます。この仕組みは生の認証情報をローカルのプロセスやファイルへ置くものではありません。直接変数とは異なるキー名を使います。

環境が所有するNetwork secretsを保存すると、その宛先も制限付きインターネットアクセスの許可先へ追加されます。一方、直接環境変数や個人用の値を保存しただけでは宛先は追加されません。値の登録と通信許可を別々に確認し、実行前に保存済みのネットワークポリシーを点検してください。

Personal vaultは個人の値と環境の要求を分ける

Personal vaultは、自分の環境変数やNetwork secretsを管理する場所です。共有環境が共有するのは必要な値の要求であり、個人の認証情報そのものではありません。要求されたKeyと登録したキーを一致させ、Applies toに対象環境が含まれるか確認します。タスクへ届くのは要求された値で、特定環境向けの値は全環境向けの既定値より優先されます。個人用Network secretsも環境の許可先に従って置換されます。

Personal vaultを使うだけで共有環境全体が無害になるわけではありません。共有前には、準備済みファイルに残した内容、環境所有の認証情報、共有のサービスアクセスを点検します。個人の直接環境変数はタスクから実値を読めるため、個人用という名称を「エージェントから見えない」という意味にしないでください。

根拠:Environment variables、Network secrets、Personal vaultと共有環境

通信許可は目的と宛先を限定する

現行Cloudでは環境のインターネットアクセス設定と許可ドメインを確認します。Package managers、Custom domains only、All (unrestricted)の違いを理解し、必要なサービスだけを許可するのが筆者の基準です。Enterpriseではワークスペース側のAgent Security要件も重なります。設定後は準備時に検査し、PublishまたはRepublishした新しいタスクでも接続を確認します。

「セットアップ時は通信可能、エージェント実行時は既定で無効」という旧説明はLegacy向けです。現行Cloudでも同じ既定値だと決めつけず、保存された設定を確認します。通信エラーの回避策として許可先を無制限にしたり、秘密値をプロンプト・ログ・差分へ貼り付けたりしないでください。

根拠:現行Cloudのサービス接続とAgent Security

個人向け・組織向けのデータ利用条件

個人向けのCodexタスクには、ChatGPTのImprove the model for everyone設定が適用されます。オフにすると新しい会話・タスクはモデル学習に使われません。ただし、Codex環境からの追加コンテキストを対象にするInclude environmentsは別設定で、ChatGPT側の設定変更だけでは変わりません。Business、Enterprise、Edu、APIの業務データは既定ではモデル学習に使われません。Data Controls、Enterprise Privacy(2026年10月23日・日本時間確認)

契約区分だけで入力可否を決めず、勤務先やプロジェクトの情報管理ルールも確認します。学習利用の既定値と、業務コードを入力してよいかという組織判断は別です。

出力の権利と人間の確認責任を分ける

OpenAIの利用規約では、利用者とOpenAIの間では、適用法で認められる範囲で出力の権利が利用者へ帰属する形が示されています。一方で、出力の正確性や利用目的への適合を人が評価する必要があり、第三者権利を侵害しないことが保証されるわけではありません。OpenAI個人向け利用規約、OpenAI Business Terms

「出力を利用できること」と「そのまま商用コードへ統合して問題ないこと」を連続させず、ライセンス、セキュリティ、レビューを別々に確認します。

Cloudへ渡す前のリスク管理
管理対象 公式情報から確認できる条件 進める前の判断
GitHub権限 接続しても既存のリポジトリ権限を回避しない 必要なリポジトリだけを許可する
環境変数 現行の直接変数はプログラムへ実値を渡す エージェントに見えてよい値だけを置く
現行Network secrets 許可HTTPS:443へプロキシが置換。準備中・タスク中に利用可 許可宛先とキーを確認。Legacyと混同しない
インターネット 現行環境の許可ドメインと管理者ポリシーを確認 目的と接続先を説明できる場合だけ有効化する
データ利用 個人向けと組織向けで既定条件が異なる 契約と組織ルールの両方を確認する

現行Cloudの通信・値の渡し方とLegacyの説明を分けています。権限を必要最小限にする判断列は筆者の基準です。

注意秘密値はタスク文・ログ・差分へ書かないでください。現行CloudとLegacy、直接変数とNetwork secretsを区別し、目的・宛先・有効期間を説明できる値だけを設定します。設定しただけで安全が保証されるわけではありません。

06動かないときの確認とFAQ

Codex Cloudが動かない場合、本記事ではリポジトリ権限、機能設定、アカウント、公式障害情報の順に切り分けます。架空のエラー文から原因を決めず、現在確認できる層を1つずつ狭めます。

対象リポジトリが表示されない場合

対象リポジトリが表示されない場合は、GitHub接続で許可したリポジトリ、本人のアクセス権、組織管理者の承認を確認します。ChatGPT側だけを再操作しても、GitHub側で未許可なら対象は追加されません。GitHub接続の公式ヘルプ

組織リポジトリでは、ChatGPTワークスペース管理者とGitHub管理者のどちらに確認が必要かを分けます。リポジトリが見えない原因を、料金不足だけに結び付けないことが重要です。

@codex reviewに反応しない場合

@codex reviewへ反応しない場合は、GitHub code reviewの設定、対象リポジトリ、プランまたはワークスペース条件を確認します。CloudタスクからPRを作れることだけでは、既存PRの自動レビュー設定が完了したことになりません。GitHub code review公式ドキュメント

公式ページで現在の対象条件を確認できないプランについては、利用できると推測しません。まず設定と権限を確認し、その後にプラン差を切り分けます。

アカウント・ワークスペース・障害情報を確認する

リポジトリ設定に問題が見つからない場合は、ChatGPT認証、ワークスペースのCodex設定、OpenAI Statusの順に確認します。障害発生中は設定変更や再課金を先に行わず、公式の復旧情報を待つ選択肢もあります。Codex認証の公式ドキュメント、OpenAI Status

認証だけを深掘りする場合は、Codexへログインできないときの認証別の確認順を参照できます。プラン・権限・環境を横断して確認する場合は、Codexが表示されない・使えない場合の切り分けへ進んでください。

設定変更や課金の前に確認する順番

  1. GitHub:許可リポジトリ、本人権限、組織承認
  2. Codex設定:Cloud環境、code review、ワークスペース設定
  3. 外部状態:ChatGPT認証、対象プラン、OpenAI Status

確認順は不要な設定変更や課金を避けるための筆者基準です。GitHub接続の公式ヘルプとOpenAI Statusを確認先にしています。

設定が反映されない・認証で止まる場合

  1. 対象が現行CloudかLegacyかを確認します。別系統の設定画面へ同じ値を移し替えないでください。
  2. 新規環境はPublish完了、更新環境はRepublish完了を確認し、新しいタスクで試します。既存タスクの状態と比較しないようにします。
  3. Network secretsはHTTPS:443、許可宛先、キー名を確認します。直接変数と同じキーを使わないようにします。
  4. Personal vaultは要求キーとApplies toを確認し、環境側の通信許可も点検します。
  5. 秘密値を表示するデバッグは避け、失敗した段階、宛先ホスト名、秘密を含まないエラーを記録して切り分けます。

Codex Cloudの地域対応、指示ファイル、チャット削除は、開始手順とは別の利用条件として確認する必要があります。公式に書かれている範囲と、書かれていない範囲を分けて回答します。

    Network secretsはタスク実行中にも使えますか?

    現行Cloudでは、許可した宛先へのHTTPS:443通信で、セットアップ中もタスク中もプロキシがプレースホルダーを実値へ置換します。Legacyのsetup限定secretとは別です。生の値をプログラムが読む直接変数と混同しないでください。

    設定を変えたのに既存タスクへ反映されないのはなぜですか?

    現行Cloudの再利用する準備は、編集・検査・保存後にRepublishし、新しいタスクから使います。既存タスクには固有のファイルやインストール状態があります。公開した環境と、動いているタスクの状態を別々に確認してください。

    Codex Cloudは日本から使えますか?

    日本はChatGPTの対応国です。ただしCloudの可否は、現在のプラン、ワークスペースの許可、アカウントの提供状況で確認します。対応国一覧だけで全アカウントの利用を保証するものではありません。公式対応国一覧(2026年10月23日・日本時間確認)

    ChatGPTの表示言語には日本語があります。Cloudのボタン名は、現在の画面と公式文書を照合してください。この記事では公式に示された英語表記を使い、未確認の日本語ラベルを作っていません。ChatGPTの言語設定

    Codex Cloudを使うにはAGENTS.mdが必須ですか?

    2026年8月2日の旧記事では、AGENTS.mdを初回接続の必須ファイルとはしていませんでした。現行Cloudの開始手順も、環境の準備とPublishを案内しており、AGENTS.mdの作成を開始の前提としていません。リポジトリ固有の指示に使うことと、接続の必須条件であることは分けます。現行Cloudの開始手順

    これはAGENTS.mdが不要という断定ではありません。筆者の運用判断では、リポジトリ固有の指示を継続して伝える必要がある場合に別途検討し、初回接続の必須条件とは分けて扱います。

    削除したCodexチャットは復元できますか?

    削除したCodexチャットは復元できません。現行ヘルプでは、先にアーカイブした後、削除する流れです。アーカイブの警告には実行中のチャットの停止や、紐づく予定タスクの削除が含まれる場合があるため、内容を確認してください。削除した会話は画面から直ちに消え、例外を除き30日以内の永久削除対象になります。Codexのアーカイブと削除(2026年10月23日・日本時間確認)

    法的・セキュリティ上の理由や、すでに匿名化されたデータなどには例外があります。削除までの期間を、利用者が30日間自由に復元できる期間とは解釈しません。

07まとめ|1タスクの差分確認から始める

Codex Cloudは、範囲の小さい1タスクで差分確認まで通してから並列作業へ広げるのが筆者の推奨です。GitHub接続、環境作成、タスク開始を一度に複雑化せず、人が確認できる最小単位から始めます。

最初の一手は、対象リポジトリから依存関係の少ない変更を1つ選び、完了条件を一文で書くことです。そのタスクの要約と差分を説明できた後に、独立する2件目を追加してください。

Cloudが合わないと分かった場合は失敗ではありません。ローカルで連続して直す必要がある作業はCLIまたはIDEへ戻し、作業の性質に合わせて入口を変えます。

  • 準備を検査してPublishし、更新後はRepublishした新しいタスクを使います。
  • 直接変数、Network secrets、Personal vault、Legacyを区別します。
  • 独立した変更だけを並列にし、差分・テスト・リポジトリのルールを確認してPRへ進みます。

最初のタスクの依頼例を使う →対象と完了条件を埋め、秘密値を含めずに1件から始めてください。

引用元・公式情報

2026年10月23日(日本時間)に現行Cloud・Legacy・モデル・認証・GitHub連携・データ利用・削除・対応国・言語・利用規約の公式資料を再確認しました。2026年8月2日の旧記録はその日付と対象を明記し、現在の仕様と区別しています。筆者の判断基準・依頼例は製品の実測結果ではありません。

  1. Cloud environments:現行環境、Publish・Republish、秘密情報、Personal vault
  2. Codex Cloud (Legacy):旧環境のsetup限定secret
  3. Codex Cloud:現行の開始手順
  4. Models:提供面ごとの選択方法
  5. OpenAI Codex公式ページ
  6. CodexのGitHub code review公式ドキュメント
  7. Codex認証の公式ドキュメント
  8. Codex公式料金ページ
  9. OpenAI API公式料金ページ
  10. GitHubとChatGPTを接続する公式ヘルプ
  11. Codex管理者向け公式セットアップ
  12. ChatGPT対応国の公式ヘルプ
  13. ChatGPT言語設定の公式ヘルプ
  14. OpenAI Data Controls公式FAQ
  15. OpenAI Enterprise Privacy
  16. Codexチャットのアーカイブと削除
  17. OpenAI個人向け利用規約
  18. OpenAI Business Terms
  19. OpenAI Status
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