Cursorの音声チャットは、話しかけるとAgentが声で返答する双方向の会話です。始めるときは、Agentの処理が終わり、入力欄が空になった状態で、波形の「Start voice chat」を選びます。
隣のマイクは、話した内容を文字にする音声入力(dictation)です。IDEでは会話に1件以上のメッセージが必要です。ボタンが出ないときは、追加契約や再インストールの前に、チャットの種類と開始条件を確認しましょう。
先に確認する順番:①波形とマイクを区別する → ②Agentの待機・入力欄・会話を確認する → ③Cursorへのサインインとマイク権限を確認する。
01音声チャットは会話、音声入力は文字起こし
2026年11月6日の公式発表では、CursorのAgentとリアルタイムに会話できる機能として音声チャットが案内されています。以前の「Voice Mode」という名称は、現在の音声入力を指していました。古い説明にある操作を、そのまま新しい通話の開始方法として使わないようにします。
| 確認すること | 音声チャット | 音声入力 |
|---|---|---|
| 入口 | 波形のStart voice chat | マイクのボタン |
| 返ってくるもの | Agentの音声による返答 | 入力欄の文字起こし |
| 依頼の扱い | 会話からコード作業をAgentへ渡せる | 文字を確認し、自分で送信する |
| 向いている場面 | 作業内容を相談し、進捗を聞きたい | 長い指示を話して下書きし、送る前に直したい |
根拠:Voice Chat with Agents(2026年11月6日)。向いている場面は、機能の違いから整理した本記事の提案です。
ショートカットは音声入力用です
IDEのCmd + Shift + Space(WindowsではCtrl + Shift + Space)、Agents Windowで押している間に話すCtrl + Mは音声入力の操作です。音声チャットには、確認時点の公式資料ではショートカットがありません。
根拠:Prompting agents:Voice input/Voice chat:機能比較
ファイル名、数値、削除範囲などを正確に伝えたい場合は、音声入力の文字起こしを見直すか、重要な部分だけ文字で補う使い方が向いています。声で話せることと、誤認識なく意図が伝わることは分けて考えてください。
海外の利用者からも、ツール名「poteto-mode」が「potato」と聞き取られ、伝えるのに苦労したという報告があります(利用者の体験で、仕様の根拠ではありません)。
02使える場所と開始条件を確認する
公式の対象は、Agents Window、IDE、Web、Cursor for iOSです。Agents WindowはAgentの会話や作業を扱う画面、IDEはコードを編集する開発環境を指します。
- Agents Windowでは、新規チャットからも開始できます。
- IDEでは、少なくとも1件のメッセージがあるチャットを使います。
- Agentが待機中で、入力欄が空のときに波形ボタンが表示されます。
- 通話にはCursorアカウントへのサインインと、マイクの利用許可が必要です。
APIキーで認証しているだけのセッションでは、音声チャットを開始できません。ボタンが見えることだけで、サインインまで完了しているとは判断しないでください。
根拠:Voice chat:Start a voice chat/Requirements
Xでも「音声入力とは別の機能」「ログインとマイクの許可が必要」「通話は1日ごとに上限」と、公式の条件どおりに紹介されています。
出典:よしださんの投稿(2026年11月7日 10:18 日本時間)
最低対応バージョン番号、OSごとの詳しい対応表、日本語の音声会話を保証する言語一覧は、確認した資料では明示を確認できませんでした。発表はCursorの更新を案内しています。AndroidアプリやCLIにも同じ通話機能があるとは、この記事では扱いません。
03音声チャットを始める手順
- 作業を保存し、対象のチャットを開きます。まずは機密情報を含まない練習用のプロジェクトで試します。IDEの空の新規チャットなら、最初に文字で質問を送り、返答が終わってから進みます。
- 入力欄を空にし、Agentの完了を待ちます。未送信の文章は必要なら別のメモに残します。処理中のStopボタンを、通話ボタンと取り違えないようにします。
- 波形のStart voice chatを選びます。マイクのボタンを選ぶと音声入力になります。
- マイクの利用を許可します。OS・ブラウザ・端末が求めた場合は、対象がCursorであることを確かめて許可し、接続後に話します。
- 最初は説明を聞き、依頼を小さく区切ります。変更を任せる場合は対象と条件を伝え、終わったら文字の返答、差分、テスト結果を確認します。
開始操作の根拠:Voice chat:Start a voice chat。練習用の対象や確認の順番は本記事の提案です。
最初に話す内容の例
次は本記事で作成した依頼例です。製品で実行したログではありません。対象に合わせて書き換え、音声入力や文字チャットにも使えます。
変更前に説明を聞く依頼例
このプロジェクトの構成を短く説明してください。 今はファイルを編集せず、コマンドも実行しないでください。 次に変更するなら、対象のファイル、変更内容、確認方法を先に教えてください。 ファイル名や重要な数値は、チャットにも文字で残してください。
実際にMac版で「コードは一切変更せず、日本語で説明して」と声で頼み、音声で返答を受け取ったという利用者の報告です(個人の試用で、日本語対応の保証ではありません)。
出典:Kenji Natsumotoさんの投稿(2026年11月7日 13:32 日本時間)
注意「変更しない」という依頼文だけで、読み取り専用になるわけではありません。実行権限や承認設定も確認してください。重要な作業は変更前の状態を残し、公開・デプロイ・削除は別に判断します。
音声の聞き取りと返答にはGrok Voiceを使いますが、コード作業をするAgentは、そのチャットで選んだモデルを使い続けます。通話中も作業は進み、進捗や完了を短い音声で知らせる仕組みです。声で「できた」と聞いた後も、実際の変更内容まで確認しましょう。
根拠:Voice Chat with Agents:Talk while the agent works/Voice chat:Models
04ボタンが出ない・つながらないときの確認順
「ボタンがない」「押すとサインインエラーになる」「マイクを使えない」は、確認する場所が異なります。設定の全削除から始めず、当てはまる行を確認してください。
| 症状 | 先に確認すること |
|---|---|
| SendやStopのまま | 入力欄を空にし、Agentの処理が終わるのを待つ。IDEでは会話にメッセージがあるかも確認する。 |
| 特定の会話だけ出ない | サブエージェント、Project worker、アーカイブ済み、Claude Codeのチャット、別のチームメンバー所有のチャットは非表示対象。 |
| IDEで条件を満たしても出ない | クラウドAgentがストリーミング中でないか、音声入力を無効にしていないかを確認する。該当しなければCursorを更新する。 |
| Realtime voice requires sign-in | Cursorアカウントでサインインする。APIキーだけでは通話を開始できない。 |
| Microphone blocked | OSまたはブラウザのマイク権限を確認する。iOSでは「設定」でマイク利用を許可し直し、再度開始する。 |
| 上限の案内が出る | 画面に示される再開可能な時点を確認する。上限を通信障害と決めつけて、何度も開始し直さない。 |
根拠:Voice chat:FAQ/Requirements/Call limits
音声入力と音声チャットは別機能ですが、公式FAQではIDEで音声入力をオフにしていると、音声チャットのボタンも非表示になると説明されています。音声入力を使わない人も、この条件は確認してください。
会話は続けられるものの声が聞こえない場合は、端末の音量や出力先、ヘッドホンの接続も確認候補です。これは一般的な切り分けで、Cursor固有の原因が判明したという意味ではありません。改善しない場合は、状態を変えた前後の結果を記録して問い合わせます。
問い合わせ前の確認メモ
確認日時・タイムゾーン: 利用画面(Agents Window/IDE/Web/iOS): OS・ブラウザ・Cursorのバージョン: Cursorアカウントへのサインイン:済/未確認 Agentの処理:待機中/実行中 入力欄:空/文字あり IDEの会話にメッセージ:あり/なし/対象外 チャットの種類・所有者(個人情報は書かない): マイク権限と音声入力の設定: 表示されたエラー文: 試した操作と結果:
スクリーンショットやログを送る前に、APIキー、メールアドレス、顧客情報、非公開コードが含まれていないか確認します。会社の端末では、マイクやネットワークの制限を独断で解除せず、管理者に相談してください。
05料金・上限・データの扱いは別々に確認する
音声チャットは「無料・無制限」と断定できません
公式資料には音声通話の日次上限があり、到達すると再開できる時点を案内するとあります。ただし、具体的な通話回数や分数、プラン別の通話枠、音声チャット固有の追加料金は、確認した資料では明示を確認できませんでした。
一般の料金表にある月額や「Grok Voice」の記載から、Cursor Agentの音声チャットの条件まで推定しないでください。コード作業で使うモデルの料金も別の確認事項です。利用前には自分の契約、使用量、追加利用の設定を確認し、条件が分からないまま音声機能だけを目的にプランを変更しないようにします。
根拠:Voice chat:Call limits/Cursor公式料金表
Privacy Modeは外部送信をなくす設定ではありません
音声チャットの公式説明では、Privacy Modeをオンにするとゼロデータ保持(ZDR)で動作すると案内されています。一方、Cursor全体のデータ利用説明には、不正利用検知に反応した会話などを調査のために保存する例外があります。「どこにも送られず、何も保存されない」と読み替えないでください。
Privacy Modeがオフの場合、コードやプロンプトなどを機能改善・学習のために利用・保存する場合があると説明されています。設定の確認に加え、勤務先のルールと、話してよい情報の範囲を確かめます。声に出すだけでも周囲に聞こえるため、顧客情報や秘密情報を読み上げない配慮が必要です。
06よくある質問
マイクを押しても返事を読み上げないのは故障ですか?
マイクは音声入力の入口です。話した内容が入力欄の文字になる動作は、その機能の仕様です。双方向の会話をしたい場合は、波形のStart voice chatを選びます。
日本語で会話できますか?
確認したCursor Agentの音声チャット資料には、日本語対応を保証する言語一覧がありませんでした。本記事では日本語の認識精度や対応を実測していません。日本語の依頼例は使い方の提案であり、対応保証ではありません。固有名詞や重要な条件は文字でも確認してください。
通話が約10分で終了するのは上限ですか?
公式には、利用者が黙った状態でAgentの作業もない場合、標準で約10分後に終了するとあります。通話全体が一律10分までという説明ではありません。日次上限の案内がある場合は、別に確認します。
iPhoneからも使えますか?
Cursor for iOSは公式の対応先です。Siriから開始する方法も案内されていますが、iPhoneのロック解除が必要です。使う前にアプリの状態、サインイン、マイク権限を確認してください。
音声チャットを使うと、コードを書くモデルもGrokに変わりますか?
音声を扱うのはGrok Voiceですが、コード作業をするAgentは選択済みのモデルを使います。音声の種類と、コード作業用モデルの選択を混同しないでください。
通話中に聞いた内容は、文字でも確認できますか?
公式資料では通話の文字起こしがチャットに表示されると説明されています。音声では短い進捗報告になることもあるため、重要な結果はチャットと実際の差分を確認してください。
07まとめ|波形の入口と開始条件から確認する
Cursorの音声チャットを始めたいときは、マイクではなく波形のボタンを探します。見当たらなくても故障や契約不足と決めつけず、会話・入力欄・Agentの状態を順に確かめましょう。
- 入口:音声チャットは波形、音声入力はマイク。ショートカットも区別する。
- 条件:待機中・入力欄が空・サインイン・マイク権限。IDEは既存メッセージも確認する。
- 使った後:重要な指示と結果を文字で確認し、差分・使用量・データの扱いを見直す。
参考引用元・公式情報
2026年11月7日確認。仕様は以下の公式情報に基づき、用途の選び方・依頼例・確認メモは本記事の提案として示しています。ユーザー報告は仕様の根拠に使用していません。最低対応版、日本語の保証、プラン別の通話枠と専用料金は確認できていません。
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