「税務署からのお知らせ」という件名だけでは、本物か詐欺かは決まりません。e-Taxには正規のお知らせメールがありますが、同じ件名や送信元表示をまねた偽メールも確認されています。メール内のリンクから納付・還付手続きをせず、e-Taxの公式サイトを別に開いて確認しましょう。
すでに開いてしまった場合は、本文を読んだだけか、リンク先で入力・支払い・アプリのインストールまでしたかを分けます。カード情報やカード認証コードを入力した場合は発行会社へ、e-Taxの暗証番号などを入力した場合は該当する公式窓口へ、真偽の確認だけで待たずに相談してください。
最初にすること:入力・アプリのインストール・権限の許可をしていなければ、メール内のリンクを使わずe-Taxの正規メール案内から確認します。入力やインストール、権限の許可をした場合は、下の「開いてしまった後の対処」で該当する行へ進んでください。
01正規のメールもある。件名・差出人だけで決めない
e-Taxは、メールアドレスを登録した利用者に、メッセージボックスへ情報を格納したことなどをメールで知らせます。正規の送信元表記は[email protected]ですが、表示名や送信元アドレスは偽装される場合があるため、その表示だけで安全とは判断できません。
公式のメール一覧で、届いた件名・本文と、自分が直前に行った手続きを照らし合わせます。登録した宛名を通知に表示する仕組みもありますが、名前が入っていれば必ず本物という保証にはしないでください。
「税務署は一切メールを送らない」は誤り
e-Taxの正規通知に加え、国税庁は税務調査等でも、納税者が利用を希望した場合にメールを使うことがあります。心当たりがある連絡も、疑わしければ公式に確認した連絡先から確かめましょう。
02URL・還付金・差押えの案内で確認する点
| 届いた内容 | 確認すること |
|---|---|
| URL付きのSMS | 国税庁はSMSにURLを記載した案内を送らないと説明しています。リンクを開かない |
| 未納・差押えを理由に支払いを催促 | 国税の納付要求や差押えの連絡をSMS・メール・LINEで送らないとしています。本文から支払わない |
| 還付金額を示し、受け取り用アプリへ誘導 | 国税庁はそのようなメール送信やアプリ導入要求をしないと注意喚起しています |
| e-Taxからの添付ファイルやリンク | 正規通知は添付ファイルなし、本文URLは原則なし。ただし登録情報更新時の到達確認用URLは例外 |
根拠は国税庁の注意喚起とe-Taxの偽メール案内です。後者の確認できた更新日は2026年10月16日です。この記事の確認日を、新たな詐欺発生の発表日とは扱いません。
自分で登録情報を更新した直後のURL付きメール
メールアドレス・宛名・秘密の質問等の登録情報を更新した場合、e-Taxは到達確認用のワンタイムURLを付けたメールを送ると説明しています。したがって「URLがあれば例外なく偽物」とは言い切れません。
自分で操作した直後か、公式の案内と一致するかを確認してください。身に覚えがなければ、そのリンクを使わず公式サイトから確認します。e-Taxは、正規のお知らせと件名が一致し、本文に公式サイトのURLが表示されていても、クリックすると偽サイトへ誘導される事例を紹介しています。操作に心当たりがある場合も、件名や表示されたURLだけで本物と判断せず、迷ったらメールとは別経路で公式窓口に確認してください。
03メール・SMSを開いてしまった後の対処
| したこと | まずすること |
|---|---|
| 本文を読んだだけ | 返信・リンク・添付・支払いへ進まない。必要な連絡は公式から別経路で確認する |
| リンクを開いたが、入力や導入はしていない | ページを閉じる。ファイル保存・アプリ導入・権限許可までしていないか、操作を振り返る |
| ID・パスワードを入力した | 該当サービスの正規サイトからパスワード変更と不審な利用の確認。同じパスワードを使う他サービスも個別に対応する |
| e-Taxの利用者識別番号と暗証番号を入力した | 公式から速やかに暗証番号を変更。変更できない場合は所轄の税務署へ相談する |
| カード情報・カード認証コードを入力した | カード裏面や公式アプリ等で確認した発行会社へ連絡し、利用状況・停止等を相談する |
| 別サービスやマイナンバーカードの暗証番号・認証コードを入力した | 該当サービスの公式窓口へ相談。マイナンバーカードの暗証番号は市区町村などの公式窓口に相談する |
| プリペイドカード番号を送った | カード発行元や消費生活センターへ相談。購入記録・メッセージを保管する |
| アプリを入れた・遠隔操作を許可した | 操作を中断し、その端末で追加のログインや決済をしない。端末や通信会社の公式窓口に対応を相談する |
e-Taxは、利用者識別番号と暗証番号を第三者に知られた場合、現在の番号を使い続けるなら、速やかに暗証番号を変更するよう案内しています。利用者識別番号の廃止には、過去の受信通知を見られなくなる影響があるため、廃止や再発行を検討するときは公式案内と所轄の税務署に確認しましょう。
根拠:e-Tax:利用者識別番号・暗証番号を知られた場合、マイナンバーカード総合サイト:暗証番号について。
IPAは、解説しているフィッシングの手口について、サイトを開いただけで入力やアプリ導入をしていなければ被害にはつながらないと説明しています。ただし、この説明で、すべてのサイト・端末の安全を保証することはできません。勝手なダウンロード、不審なアプリ、身に覚えのない利用など別の兆候があれば、その内容も確認してください。
IPAは2026年10月23日公表の相談状況で、同年9月以降、国税庁をかたってAndroid向け不正アプリの導入に誘導するメールの報告を確認したと説明しています。IPAによると、10月1日時点でAndroid向けの公式「e-Taxアプリ」は提供されていません。e-Taxも、旧Android向け「e-Taxアプリ」は2021年1月4日に終了したと案内しています。スマートフォンのブラウザで使うe-Taxソフトや、本人確認に利用するマイナポータルの正規アプリとは区別し、メールの指示からアプリを導入せず、e-Taxの公式サイトから最新の利用手順を確認してください。
根拠:IPA:2026年第3四半期の相談事例、e-Tax:旧Android向けアプリのサービス終了、e-Tax:スマートフォンでの利用方法。
アプリを入れた場合は、削除だけで済んだとしない
国税庁をかたる偽SMSでAndroidに不正アプリを導入させる事例について、IPAは通信を切る対応や、影響確認、初期化前の記録保全などを案内しています。不審なアプリを入れたなら、機内モードにしたうえでWi-Fiも切り、別の安全な端末や電話から相談してください。IPAは、このAndroidの事例について、通信を遮断した状態で不正アプリをアンインストールし、より安全な対処として端末の初期化も推奨しています。初期化はデータを失うため、必要な記録・バックアップと復元方法を確認し、操作が分からない場合は通信会社などの公式窓口に相談しましょう。
根拠:IPAの手口別対処(2022年公開の技術解説。相談件数などを2026年の状況として引用していません)。氏名や電話番号を入力した場合も、相手がその情報を使った次の連絡をしてくる可能性があるため、追加の入力や送金要求を警戒してください。
04本物のお知らせは、e-Taxへ別経路で入って確認
- メール内のリンクを使わず、公式へ
e-Tax公式サイトや、自分で保存していた正規のブックマークから開きます。広告や偽のログイン画面に誘導されないよう確認してください。
- メッセージボックスのお知らせを確認
公式案内に従ってログインし、「お知らせ・受信通知」など該当する情報を確認します。個人利用者が詳細を確認する際は電子証明書による認証が必要な場合があるため、表示された公式の案内に従います。
- 判断できない連絡は公式窓口へ
納税や調査に関する内容は、国税庁の公式サイトから確認した税務署等へ相談します。不審なメールに書かれた電話番号や返信先を、そのまま確認先にしないでください。
問い合わせ用に、受信日時、件名、自分が行った操作、入力した情報の種類を整理しておくと説明しやすくなります。パスワード、認証コード、カード番号そのものを、相談メモやSNSに載せる必要はありません。
本当に納付が必要かどうかと、不審メールが本物かどうかは別の確認です。メールを無視しただけで本来の手続きまで不要になるわけではないため、心当たりのある申告・納付は正規の案内で確認しましょう。
05よくある質問
[email protected]なら信用できますか?
正規の送信元表記ですが、表示をまねたメールもあるため、それだけでは判定できません。公式サイトを別に開き、お知らせの内容を確認してください。
URLがあるメールは全部詐欺ですか?
原則としてe-Taxの通知本文にURLはありませんが、自分で登録情報を更新した際の到達確認用ワンタイムURLは例外です。心当たりと公式の定型案内を確認しましょう。
メールを読んだだけでカードを止めるべきですか?
本文を読んだだけか、カード情報・カード認証コードを入力したかを分けて考えます。入力した、不審な利用があるなどの場合は発行会社へ連絡してください。個別の停止要否は発行会社と確認します。
「還付金を受け取るためのアプリ」は入れてよいですか?
国税庁は還付金受け取りのためにアプリのダウンロードを求めることはないと注意喚起しています。メールから導入せず、公式から手続きを確認してください。
06リンクを離れ、操作した内容に応じて対応する
正規のお知らせを見逃さないことと、偽メールのリンクを使わないことは両立できます。件名・差出人だけで決めず、公式へ別経路で入りましょう。
- 開封だけなら、追加の入力や導入をしない
- カード情報・カード認証コードを入力したなら、発行会社へ連絡する
- e-Taxの暗証番号などを入力したなら、該当する公式窓口へ相談する
- アプリを導入したなら、端末の影響確認も進める
- 本来の申告・納付の要否は、公式の案内で確認する
参考引用元・公式情報
2026年11月5日確認。公式情報を根拠にし、行動の整理は編集上の提案です。個別アカウント・端末の実測ではありません。
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