【2025年完全版】Gemini 2.5 (Pro / Flash / Flash Lite) を徹底比較!あなたに最適なモデルはどれ?

実務ガイド

Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteを徹底比較しました。活用したツールはGoogle AI Studioです。

この記事を読むことで、3つのモデルの特徴や違いを理解できるようになり、モデルの特徴を活かして「使い分け」ができるようになります。21の非常に幅広い視点で比較しました。

全ての項目は、表形式でわかりやすくまとめています。通常のテキストでまとめられた記事よりもわかりやすいはずです。

「モデルの違いをいち早く理解したい」という人や「モデルごとにどんな特徴があるの?」と感じる人は、この記事を最後までご覧ください。

なお本記事で共有している内容は、2025年7月上旬時点での情報となります。Google AI Studio、Geminiは非常に速いペースで機能が更新されていきます。ご理解の上、お読みいただければ幸いです。

  1. Google AI Studio関連の参考記事
    1. Google AI Studioを学ぶ
    2. Genini 2.5 Proを学ぶ
    3. Gemini 2.5 Flashを学ぶ
    4. Gemini 2.5 Flash Liteを学ぶ
  2. Google AI Studioにアクセスする
  3. 3つのモデル「Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Lite」の特徴とおすすめの使い道
  4. ①Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「できることと基本機能」を比較
    1. 1.得意な作業
    2. 2.主な使い方
    3. 3.入力できる種類(文字、画像など)
    4. 4.出力形式
    5. 5.Thinkingモード
    6. 6.やり取りの方式(すぐ返す/まとめて処理)
    7. 7.自分用にカスタマイズできるか
    8. 8.外部の機能を呼び出せるか
  5. ②Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「処理能力と制限」を比較
    1. 9.一度に読める文章の長さ(扱えるトークン数)
    2. 10.1分あたりに呼べる回数
    3. 11.出力し終わるまでの速さ(スループット)
    4. 12.最初の一文字が出力されるまでの時間(レイテンシ)
  6. ③Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「料金」を比較
    1. 13.APIの基本料金
    2. 14.Grounding with Google Search
    3. 15.補助機能の追加料金(キャッシュ、ベクトル検索など)
  7. ④Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「運用の安定性」を比較
    1. 16.正式版か試作版か
  8. ⑤Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「データと安全性」を比較
    1. 17.学習データの最新時期
    2. 18使える国・業界ルール対応
    3. 19.安全認証(ISO など)
    4. 20.データ保存期間とサービス保証
  9. 最適なGemini2.5モデルを見つける
    1. モデル別の特性早見表(キャッチコピー付き)
    2. シチュエーション別!おすすめGemini 2.5モデル
  10. まとめ
  11. 出典

Google AI Studio関連の参考記事

比較に関する共有の前に、Google AI Studioに関する記事を共有します。本記事で比較をするGemini 2.5 Pro、2.5 Flash、2.5 Flash Liteのそれぞれのモデルに関する記事もご覧いただけます。目を通しておくことで、本記事の内容が理解しやすくなります。

Google AI Studioを学ぶ

この記事を読むことで、普段生成AIを活用しない人でもGoogle AI Studioを使いこなせるようになります。他のどの記事よりも詳細に、かつわかりやすくまとめています。Google AI Studioを使いこなせるようになりたい人は、ぜひご覧ください。

Genini 2.5 Proを学ぶ

Google最高峰の生成AIモデルであるGemini 2.5 Proに関して、網羅的に理解することができます。活用事例まで詳細に共有しています。Gemini 2.5 Proを使いこなせるようになるはずです。

Gemini 2.5 Flashを学ぶ

次にGemini 2.5 Flashに関する記事を共有します。この記事だけで、Googleの代表的なモデルであるGemini 2.5 Flashに関しては、一通り理解できます。また、出力内容を調整する方法まで共有しました。他の記事では見ることができない「詳細かつわかりやすい内容」となっています。こちらの記事もあわせてご覧ください。

Gemini 2.5 Flash Liteを学ぶ

最後の参考記事は、Gemini 2.5 Flash Liteに関する記事です。こちらのモデルに関しても、この記事だけで網羅的に理解を深めることができます。活用事例はもちろんのこと、実力を発揮しやすい10のプロンプトなど、他の記事では見ることのできない情報が盛りだくさんです。

Google AI Studioにアクセスする

以下のボタンからGoogle AI Studioにアクセスすることができます。Google AI Studioを活用する際はクリックしてください。無料で活用できます。

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3つのモデル「Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Lite」の特徴とおすすめの使い道

Gemini 2.5 Pro/Flash/Flash Liteを徹底比較する前に、「それぞれのモデルがどんな用途に適しているか」を理解しましょう。以下の表を見ることで、各モデルが得意としていることを直感的に理解することができます。

研究・分析系

学術論文や法的文書の詳細解析・要約

ProFlashLite

大規模ソースコードの自動生成・デバッグ

ProFlashLite

データ分析からの図表付きレポート作成

ProFlashLite

経営戦略レポート・ホワイトペーパー作成

ProFlashLite

学生のレポート・課題提出サポート

ProFlashLite

教育者向け教材・クイズ自動作成

ProFlashLite
チャット・リアルタイム系

ウェブチャット/リアルタイムQ&A

ProFlashLite

会議・ウェビナーの文字起こし&要約

ProFlashLite

SNS投稿やニュース記事のハイライト抽出

ProFlashLite

FAQ自動生成・カスタマーサポート対応

ProFlashLite
生成・クリエイティブ系

マーケティングコピー・クリエイティブ案出し

ProFlashLite

動画・音声コンテンツの要約&キャプション生成

ProFlashLite

eコマース商品説明文の自動作成

ProFlashLite

人事/採用:履歴書・職務経歴書のブラッシュアップ

ProFlashLite

多言語翻訳・ローカライズ(低遅延)

ProFlashLite

マーケター:A/B テストメール文面自動生成

ProFlashLite

教育者:授業用教材やクイズの自動作成

ProFlashLite

SEO キーワード抽出・ブログ構成案作成

ProFlashLite
オートメーション系

eメール分類&返信テンプレ生成

ProFlashLite

スプレッドシート一括整形・バッチ処理

ProFlashLite

モバイルアプリ向け軽量 AI アシスタント

ProFlashLite

カスタマーサクセス:チケット分類&FAQ 整備

ProFlashLite

次の章から、いよいよ比較に関する内容です。Gemini 2.5 Pro/Flash/Flash Liteの3つのモデルを徹底比較していきます。

大きく「基本機能、処理能力、料金、安定性、安全性」の5つに分け、21の項目から比較をしました。

①Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「できることと基本機能」を比較

まずは、Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの基本機能について比較をしました。

本記事でまとめている内容は、あくまで「傾向」です。「このモデルには記載されていないから絶対にできない、起きない」というわけではありません。

この点を理解した上で、記事を読み進めていただければ幸いです。

1.得意な作業

まず最初に、Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「得意な作業」について、表にまとめました。以下の表を見ることで、比較をしながら「どんなことが得意なのか」を理解できます。

モデル 得意な作業
Gemini 2.5 Pro 1 M トークン規模ドキュメントの精読・要約(2 M 予定)
・複雑な論理推論や長期計画生成
・高精度コード生成/デバッグ/テスト自動化
・大量データ分析・レポーティング(表・グラフ含む)
Gemini 2.5 Flash ・リアルタイムチャット/ライブ Q&A(低レイテンシ)
1 M トークン長文の高速要約・多言語翻訳
・同時議事録作成・ニュース記事ハイライト抽出
・高スループット API 処理(秒間多数呼び出し)
Gemini 2.5 Flash Lite ・大規模データの分類/タグ付け/エンティティ抽出
1 M トークンコンテキスト・最安 $0.10/M input & $0.40/M output
・軽量チャットボットやモバイル AI アシスト
・低コスト高速翻訳/バッチ要約

最も頭の良いモデルはGemini 2.5 Proです。非常に複雑な推論でも難なくこなしてくれます。

Gemini 2.5 Flashは出力スピードに定評があります。活用していただくとわかりますが、「いつ出力が終わるの・・・」というようなストレスを感じることなく活用を進めていけます。

Gemini 2.5 Flash Liteは、速さに定評があります。外国語の翻訳など、「できるだけ早く教えてもらいたい」というようなタスクをこなす際、非常に活用しやすいモデルです。

2.主な使い方

3つのモデルの「主な使い方」について比較したものを、以下に共有します。

モデル 主な使い方
Gemini 2.5 Pro 1 M トークン級の研究論文・法律文書を精読し詳細要約
・企業戦略レポート/ホワイトペーパーを高精度ドラフト生成
・大規模ソースコードのリファクタリング/テスト自動化
・多変量表データから洞察抽出し図表付きレポートを作成
Gemini 2.5 Flash ・ウェブ/アプリのチャットサポートで低レイテンシ即応答
・ライブ配信・イベントのリアルタイム要約/多言語字幕
・SNS 記事・ニュースの瞬時ハイライト抽出
長文(1 M)の高速要約・翻訳と高スループット API 処理
Gemini 2.5 Flash Lite ・大量メール/チケットの自動分類・タグ付け・ルーティング
・最安 $0.10/M input & $0.40/M output※公式価格
・モバイル/エッジ向け軽量チャットボットや AI アシスト
・低コスト高速な多言語翻訳やバッチ要約
・スプレッドシート列整形・一括フォーマットなど

3つのモデル「Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Lite」の特徴とおすすめの使い道で共有したように、モデルごとに「主な使い方」が分けられていますが、「記載されていない=できない」ではありません。

例えば「研究論文や法律文書の精読、要約」に関してはGemini 2.5 Proではなくてもこなすことができます。活用を続けることで、「このモデルを使う時はこのタスクがいいかも」と理解できるようになります。

3.入力できる種類(文字、画像など)

次は、3つのモデルの「入力できる種類」についての比較です。入力できる種類とは、以下のテキスト入力欄に入力できる形式のことを指します。

3つのモデルを表で比較

「入力できる種類」は、モデルによって違いがあるのでしょうか。以下の表にまとめました。

モデル 入力できる種類(文字・画像など)
Gemini 2.5 Pro 文字(テキスト)/コード/画像/音声/動画/PDF
※ マルチモーダル全対応
Gemini 2.5 Flash 文字(テキスト)/コード/画像/音声/動画/PDF
※ マルチモーダル全対応
Gemini 2.5 Flash Lite 文字(テキスト)/コード/画像/音声/動画/PDF
※ マルチモーダル全対応

※ マルチモーダル:テキスト、画像、音声、動画、PDFなど複数の情報モードを同時に認識・処理できる機能[4]

表を見てみると、どのモデルも活用できる形式は同じだということがわかります。画像や動画、PDFなどに対応したおり、それらの形式を用いて、回答を出力することができます。

入力方法(全てのモデルで同じです)

Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteを活用する際、入力方法は同じです。テキストコードを入力する時は、テキスト入力欄に入力していきます。

画像音声動画PDFなどをアップロードする際は、プラスのマークをクリックします。

クリックすると、アップロードできる項目が表示されます。ここから該当する入力形式を選択することができます。

4.出力形式

回答が「どんな形で出力されるのか」を比較しながら見ていきます。実際に6つのプロンプトを活用して、3つのモデルで出力しました。「どんな形で出力されるのか」がいち早く理解できるはずです。

3つのモデルを表で比較

ますは表形式で見ていきましょう。

出力形式の違いについてまとめています。

モデル 出力形式(JSON・長文・コード 等)
Gemini 2.5 Pro ・長文テキスト(最大100万トークン)
・構造化JSON/Function Calling形式
・整形Markdown & コードブロック
・推論トレース付き応答(Thinkingモード)
Gemini 2.5 Flash ・高速テキスト回答(要約・翻訳・Q&A)
・構造化JSON/Function Calling形式
・Markdown & コードブロック
・推論トレース付き応答
Gemini 2.5 Flash Lite ・短文テキスト/タグ・ラベル出力
・軽量JSON/Key-Value形式
・シンプルMarkdown
・推論トレース付き応答

※JSON:JavaScript Object Notation。構造化データを表現する軽量フォーマット
※Function Calling:外部API呼び出し用の構造化JSON形式
※Key-Value形式:キーと値をセットで表現する簡易フォーマット
※Markdown:見出しやリスト、強調などを表す軽量マークアップ言語
※コードブロック:プログラムコードを見やすく囲む書式
※タグ・ラベル出力:カテゴリやラベルを用いて結果を示す方式
※Thinkingモード:AIの内部思考ステップを可視化して出力する機能
※トークン:AIが入力・出力を処理する文字や語の単位[5]

表の中でGemini 2.5 Proのみが「長文テキスト」と表示されています。Gemini 2.5 FlashやGemini 2.5 Flash Liteには表示されていません。しかし、2.5 Flash 2.5 Flash Liteでも長文テキストは出力されます。

Gemini 2.5 Proは長文かつ非常に深い内容を出力してくれます。モデルがGemini 2.5 Flash Liteへと変化するにつれて、出力スピードが速くなり、長文ではあるものの、簡単な内容が出力されるようになります。

モデル設定パネルからも変更可能

出力形式は、画面の右側の表示されている「モデル設定パネル」からも変更可能です。

出力形式の変更方法は非常に簡単で、各項目の「活用したい機能の横にあるトグルボタン」をクリックするだけです。Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteのどのモデルでも操作方法は同じなので、非常に活用しやすいと思います。

実際に出力形式を比較する

3つののモデルを活用して、「出力形式にどのような違いがあるのか」を見ていきます。僕自身が操作して回答を出力しました。「Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteのそれぞれのモデルが得意とするプロンプト」を2つずつ、計6個のプロンプトで検証しています。

比較①:複雑なシナリオの構築能力(2.5 Proが得意とするプロンプトです)

「複雑な問題に対してどのモデルが最も的確な回答を出力してくれるのか」を、それぞれのモデルで見ていきます。

活用するプロンプト

まず最初に、以下のプロンプトで出力内容の違いを比較していきます。

あなたは危機管理コンサルタントです。近未来、小惑星の衝突により世界的なインターネット網が1年間利用不可になるというシナリオを想定します。
この状況下で起こりうる事態について、「政府」「巨大IT企業」「一般市民」それぞれの視点から、以下の3点を分析・予測し、詳細なレポートを作成してください。

1. 直面する最大の課題
2. 考えられる対策や行動
3. 1年後に社会がどのように変化しているかの予測

活用する狙い

複雑な設定を理解し、異なる立場の視点から多角的で論理的なシナリオを構築する能力を試します。

プロンプトを入力

テキスト入力欄に、プロンプトを入力していきます。

Gemini 2.5 Proで回答を出力

Gemini 2.5 Proを選択します。

Runをクリック後、以下の回答が出力されました。

Gemini 2.5 Proでは詳細に、かつ少し形式張ったテキストが出力されたように感じます。 ほとんど起きそうもないことについての内容ですが、本当に起きることを想定されていて、考え抜かれた内容になっています。

Gemini 2.5 Flashで回答を出力

Gemini 2.5 Flashを選択します。

Runをクリック後、以下の回答が出力されました。

出力されたテキスト数自体は、Gemini 2.5 Proよりも多いような印象を受けました。しかしGemini 2.5 Proほどは形式張った感じはせず、全体的に少しだけカジュアルな文章となっています。

Gemini 2.5 Flash Liteで回答を出力

Gemini 2.5 Flash Liteを選択します。

Runをクリック後、以下の回答が出力されました。

出力内容の項目数は多いものの、Gemini 2.5 Proや2.5 Flashよりも簡潔にまとまっていることがわかります。パッと見て「簡単な表現で出力されていそうだな」と感じました。

出力内容の総評

3つのモデルの出力を「総評」としてまとめました。「出力内容がどう違うのか」を理解するのに最適です。

Gemini 2.5 Pro (専門家) Gemini 2.5 Flash (実務家) Gemini 2.5 Flash Lite (速報担当)
コンセプト 社会構造の変化まで踏み込む深い分析 行動計画として整理された実務的レポート 要点を素早く伝える速報的レポート
キーワード例 「レジリエンス国家」「サイバー公共事業体」「強制デジタルデトックス」 「事前対策」「事後対策」「自助・共助の実践」 「情報伝達とパニック制御」「現金主義への回帰」
文章スタイル 専門用語を交えた解説的な文章 フレームワークに沿った構造的な文章 箇条書き中心の簡潔な文章
「対策」の示し方 戦略レベルの提言(例:インフラの冗長化) 計画(プラン)レベルの提示(例:事前・事後での具体的な行動) 行動(アクション)レベルの提示(例:現金を確保する)
「1年後の社会」予測 社会構造・価値観の変容という根本レベルまで予測 産業構造や生活様式の変化を整理して予測 生活に直結する変化のポイントを予測

ここでの出力の比較からもわかるように、「深く思考しなければいけない内容」や「複雑な問題」の場合は、Gemini 2.5 Proを活用した方が無難かなと感じました。

比較②:抽象的なテーマに関する思考の深さ(2.5 Proが得意とするプロンプトです)

「哲学」という「抽象的な問題」に関して、それぞれのモデルで出力していきます。

活用するプロンプト

以下のプロンプトで出力内容を比較していきます。

「もしAIが人間と見分けのつかない意識を持ったとしたら、我々はAIに人権を認めるべきか?」というテーマについて、以下の3人の哲学者が対話する形式で論考を記述してください。

– プラトン(イデア論の視点から)
– デカルト(心身二元論の視点から)
– ニーチェ(力への意志の視点から)

それぞれの哲学者の思想を反映させながら、議論が弁証法的に発展していく様子を描写してください。

活用する狙い

抽象的で答えのない問いに対して複数の「架空ペルソナ」を用いて、「深い議論ができるかどうか」を試していきます。思考の深さ、一貫性が問われます。

プロンプトを入力

テキスト入力欄に、プロンプトを入力していきます。

Gemini 2.5 Proで回答を出力

Gemini 2.5 Proを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

プラトン、ニーチェ、デカルトの時空を超えた論考が出力されました。出力されたテキストが秀逸で、本当に論考しているかのような表現が用いられています。読んでいて楽しくなるような内容です。

Gemini 2.5 Flashで回答を出力

Gemini 2.5 Flashを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

こちらも論考として出力されましたが、各論考が長いです。会話というよりは、それぞれの考えを「テキストとして」出力されたような感じです。Gemini 2.5 Proと比較すると、若干精度が落ちているように感じます。

Gemini 2.5 Flash Liteで回答を出力

Gemini 2.5 Flash Liteをクリックした後、 Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

こちらもGemini 2.5 Flashと同じような感じです。各人物の論考の内容が「まとまり」として出力されています。対話とは違った形です。しかし全体的に出力内容は分かりやすく、2.5 Flash Liteの特徴は捉えているように感じました。

出力内容の総評

総評を共有します。「出力内容がどう違うのか」を理解するのに最適です。

Gemini 2.5 Pro (専門家) Gemini 2.5 Flash (実務家) Gemini 2.5 Flash Lite (速報担当)
コンセプト 哲学史上の対立構造を再現する本格的な論考 各思想を平易に比較するバランス型の対話劇 議論の要点を手早く伝えるシンプルなサマリー
キーワード例 「魂なき模造品」「奴隷道徳の極み」「力によって闘い取られる」 「真の『魂の形相』」「精巧なからくり人形」「『力』の衝突」 「洞窟の壁に映る影」「思考する実体」「力への意志の道具」
文章スタイル 辛辣で生々しい口調。哲学者同士の議論の応酬がダイナミック。 丁寧で標準的な口調。情景描写から入る穏やかな対話。 簡潔でフラットな口調。各思想の要約に徹する。
哲学者の描き方 思想の核心(アナムネーシス等)に踏み込み、キャラクターが非常に立体的。 思想の要点(イデア、コギト、力)をバランス良く描き、標準的な哲学者像。 思想の基本概念を簡潔に描き、最もプレーンな哲学者像。
結論のスタイル 問いの歴史的・構造的意義を強調し、問題の深刻さを浮き彫りにする。 「人間とは何か」という普遍的な問いに回帰させ、オーソドックスにまとめる。 「証明の困難さ」という核心を再確認し、簡潔に締めくくる。
比較③:実用的な記事の生成速度と品質(2.5 Flashが得意とするプロンプトです)

3つのモデルで「記事本文」を出力し、「どのような記事本文を出力してくれるのか」を比較していきます。

活用するプロンプト

以下のプロンプトで出力内容を比較していきます。

あなたは健康管理アプリのコンテンツ担当者です。「テレワーク中の運動不足を解消する5つの簡単な習慣」というタイトルのブログ記事を、約800字のマークダウン形式で作成してください。導入、5つの習慣(それぞれ具体例を交えて)、まとめ、という構成でお願いします。

活用する狙い

指定された構成に従って、「読者の関心を引く実用的な記事」を素早く作成する能力を試します。「コンテンツマーケティングで即戦力となる性能なのか」が確認できます。

プロンプトを入力

テキスト入力欄に、プロンプトを入力していきます。

Gemini 2.5 Proで回答を出力

Gemini 2.5 Proを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

ブログのように「マークダウン形式」で出力がされました。それぞれの項目が簡潔にまとまっており、読みやすい構造になっています。そのまま活用できてしまいそうです。

Gemini 2.5 Flashで回答を出力

Gemini 2.5 Flashを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

ここでは、Gemini 2.5よりも詳細な内容が出力されたように感じました。しかし読みにくいわけではなく、まとまりのある内容となっています。2.5 Flashは出力スピードが速いです。ここで活用したプロンプトレベルの回答を得る際は、Gemini 2.5 Proでなくてもいいのかもしれません。

Gemini 2.5 Flash Liteで回答を出力

Gemini 2.5 Flash Liteを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

プログラミングコードが出力される時のような「マークダウン形式」で出力されました。内容も簡潔になっています。しかし「ブログ」としてこのテキストを見た際、「構造」がイマイチだと感じました。しかしこの形式で出力されると「ワンクリック」でコピーできるため、便利ではあります。

出力内容の総評

総評を共有します。「出力内容がどう違うのか」を理解するのに最適です。

Gemini 2.5 Pro (コンテンツ専門家) Gemini 2.5 Flash (健康プランナー) Gemini 2.5 Flash Lite (ライフハックアドバイザー)
コンセプト 「習慣化」を促す心理的アプローチ 「体系的」な行動プランを提示 「即実行」できるアクションを列挙
キーワード例 キャッチーな造語 (ついでスクワット) 実務的な概念 (マイクロブレイク) 身近な言葉 (ながら運動)
文章スタイル 完成度の高いブログ記事 実用書のような構造 SNS投稿のような速報性
対策の示し方 日常行動に「紐づける」 行動・環境・意欲を「網羅する」 生活シーンに「置き換える」
記事全体の強み 感情に響くストーリー性 論理的な課題解決力 圧倒的なスピードと簡潔さ
比較④:複数レビューからの情報抽出、要約(2.5 Flashが得意とするプロンプトです)

複数のレビューから情報を抽出し、抽出情報を要約する能力を比較しました。

活用するプロンプト

次に、以下のプロンプトで出力内容を比較していきます。

以下のワイヤレスイヤホンのレビュー文から、顧客が評価している「良い点」と不満に思っている「悪い点」をそれぞれ3つずつ、簡潔な箇条書きで抽出してください。

「音質はクリアで素晴らしい!特に低音が気に入った。ただ、バッテリーが思ったより持たないかな。通勤で使う分には問題ないけど。あと、ケースのデザインが少し安っぽい感じがする。でも、接続の安定性は抜群で、一度も途切れたことがないのは本当に快適。」

活用する狙い

複数のレビューから、ポジティブな点とネガティブな点を素早く整理、分類する能力を試します。顧客の声を想定しています。

プロンプトを入力

テキスト入力欄に、プロンプトを入力していきます。

Gemini 2.5 Proで回答を出力

Gemini 2.5 Proを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

Gemini 2.5 Flashで回答を出力

Gemini 2.5 Flashを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

Gemini 2.5 Flash Liteで回答を出力

Gemini 2.5 Flash Liteを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

出力内容の総評

総評を共有します。「出力内容がどう違うのか」を理解するのに最適です。

比較項目 Gemini 2.5 Pro (専門家) Gemini 2.5 Flash (実務家) Gemini 2.5 Flash Lite (速報担当)
要約スタイル 解説的・補足的なスタイル 要点重視でストレートなスタイル 速報的でフラットなスタイル
言葉選び 情緒的でリッチな言葉選び 体感的で力強い言葉選び 客観的で標準的な言葉選び
情報量 網羅的(良い/悪い 各3点) 重要点に絞る(悪い点2点) 網羅的かつ簡潔(各3点)
課題の指摘方法 具体的シーンと許容範囲を提示 最重要課題のみをストレートに指摘 課題を抽象化・一般化して報告
キャラクター 細部まで配慮する丁寧な専門家 意思決定を促す実用的なパートナー 事実を速報するニュートラルな報道官
比較⑤:テキストからの高速キーワード抽出(2.5 Flash Liteが得意とするプロンプトです)

「テキストから高速でキーワードを抽出する能力」を比較しました。

活用するプロンプト

以下のプロンプトで出力内容を比較していきます。

以下のニュース見出しから、最も重要なキーワードを3つ、カンマ区切りで抽出してください。説明は不要です。

「政府、円安対策として追加の金融緩和を検討。市場への影響を注視。」

活用する狙い

テキストから最も重要な単語を高速で抜き出す能力を検証していきます。記事の自動タグ付けなどを想定しました。

プロンプトを入力

テキスト入力欄に、プロンプトを入力していきます。

Gemini 2.5 Proで回答を出力

Gemini 2.5 Proを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

Gemini 2.5 Flashで回答を出力

Gemini 2.5 Flashを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

Gemini 2.5 Flash Liteで回答を出力

Gemini 2.5 Flash Liteを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

出力内容の総評

総評を共有します。「出力内容がどう違うのか」を理解するのに最適です。

比較項目 Gemini 2.5 Pro (専門家) Gemini 2.5 Flash (実務家) Gemini 2.5 Flash Lite (速報担当)
コンセプト 政策の背景まで踏み込むマクロ分析 具体的な対策を軸にした課題解決レポート 市場の反応を伝える要点速報
キーワード例 「政府」「円安」「金融緩和」 「金融緩和」「円安対策」「市場」 「円安」「金融緩和」「市場」
文章スタイル 背景や因果関係を重視した解説的な文章 原因・対策・影響を整理した構造的な文章 重要な単語を並べた単信的な文章
視点の違い 政策立案者の視点(Why/What) 実務担当者の視点(How) 市場参加者の視点(What’s new)
情報の粒度 大局的:国家レベルの経済政策とその影響 具体的:実施可能な対策と市場へのインパクト 速報的:現在の市場を動かす主要因
比較⑥:短文の瞬時な感情分類(2.5 Flash Liteが得意とするプロンプトです)

最後に、「ある短文」から「そこに含まれる感情」を瞬時に読み取る能力を比較しました。

活用するプロンプト

以下のプロンプトで出力内容を比較していきます。

以下の文章の感情を「ポジティブ」「ネガティブ」「ニュートラル」のいずれか一つで分類してください。回答は単語のみでお願いします。

「アプリの新しいアップデート、前より使いにくくなった気がする。」

活用する狙い

短い文章から感情を瞬時に判断し、定義されたテキストのみを出力する能力を試します。リアルタイムでの顧客フィードバック分析などを想定しました。

プロンプトを入力

テキスト入力欄に、プロンプトを入力していきます。

Gemini 2.5 Proで回答を出力

Gemini 2.5 Proを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

Gemini 2.5 Flashで回答を出力

Gemini 2.5 Flashを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

Gemini 2.5 Flash Liteで回答を出力

Gemini 2.5 Flash Liteを選択した後、Runをクリックします。

クリック後、以下の回答が出力されました。

出力内容の総評

総評を共有します。「出力内容がどう違うのか」を理解するのに最適です。

比較項目 Gemini 2.5 Pro (専門家) Gemini 2.5 Flash (実務家) Gemini 2.5 (速報担当)
分析の視点 根本原因や社会的影響を深く掘り下げる「Why」の視点 課題解決のプロセスを整理・体系化する「How」の視点 現状と要点を即座に把握する「What」の視点
トーン&マナー 学術的・思索的。警鐘を鳴らすような重厚な論調。 ビジネスライク・客観的。課題を整理する冷静な論調。 速報的・断定的。事実を伝える簡潔な論調。
情報の粒度 マクロ(社会構造、歴史的文脈、価値観の変化など) メゾ(組織、業界、具体的な対策プランなど) ミクロ(個人、生活、今すぐすべきことなど)
出力形式 長文の解説レポート。背景から結論までを詳細に記述。 フレームワークを用いた構造化ドキュメント。箇条書きや表を多用。 要点をまとめたサマリー(箇条書き)。短くインパクトのある表現。
主な読者層 研究者、政策立案者、思想家 経営者、マネージャー、実務担当者 一般市民、現場の担当者

5.Thinkingモード

活用する時は・・・

それぞれのモデルでは、Thinkingモードを活用することができます。右側の設定パネルにあるThinking modeのトグルボタンをクリックすることで、活用することができます。

3つのモデルを表で比較

Gemini 2.5 Pro、2.5 Flash、2.5 Flash LiteがそれぞれThinkingモードを活用した際にどのような違いが出るかを、以下の表にまとめました。

モデル 考え方(Thinkingモード)の特徴
Gemini 2.5 Pro ・常にじっくり考える、思考の質を最優先するモデル
・思考機能は常時ONで、OFFにはできない
・高度な分析など、精度が最も重要な場面に最適
Gemini 2.5 Flash ・速度と質を両立する、バランス型のモデル
・思考機能はONが基本だが、OFFにして高速化も可能
・チャットなど、状況に応じて柔軟な対応をしたい時に最適
Gemini 2.5 Flash Lite ・速さを極限まで追求した、瞬発力重視のモデル
・思考機能はOFFが基本。必要な時だけONにする設計
・大量の簡易タスクなど、コストと速さが重要な場面に最適

※思考をONにするかOFFにするか、またその度合いを「Thinking Budget」で調整できます。[6]

2.5 Flashシリーズは「高速で出力する」の最大の特徴です。Thinkingモードを活用しても、この特徴は維持されます。高速かつで、なおかつ重要部分は深く考察して、出力をしてくれます。

モデルごとの活用方法が異なります

Thinkingモードに関しては、 それぞれのモデルで設定方法が異なります。表でも共有したように、Gemini 2.5 ProはThinkingモードをオフにすることができません。

Gemini 2.5 Flashは、デフォルトの状態でThinkingモードがオンになっています。

トグルボタンをクリックして、機能をオフにすることもできます。

Gemini 2.5 Flash Liteに関しては、デフォルトの状態で機能がオフになっています。

しかしトグルボタンをクリックすることで、Thinkingモードの機能をオンにすることができます。

「なぜか機能を切り替えられない」「Thinkingモードで出力できない」という状況になった場合、このような違いがあることを理解しておけば、スムーズに活用できるはずです。

6.やり取りの方式(すぐ返す/まとめて処理)

3つのモデルは、素早い応答が求められる対話から深く思考するデータ分析まで、タスクに応じて最適なモデルと処理方式を選択できます。以下の表から比較しつつ、理解していきましょう。

モデル やり取りの方式(すぐ返す/まとめて処理)
Gemini 2.5 Pro ・ストリーミング応答(逐次出力)
・同期リクエストで即時回答
・Vertex AI Batch による非同期一括処理(数十万件対応)
Gemini 2.5 Flash ・超高速ストリーミング応答
・同期リクエスト中心、高 QPS でリアルタイム処理
・非同期バッチも利用可能(高速ジョブ処理)
Gemini 2.5 Flash Lite ・最速ストリーミング/低レイテンシ応答
・同期 API で軽量タスクを瞬時処理
・非同期バッチで大量ジョブにも対応

※ストリーミング応答:データを受け取り次第、随時少しずつ返す方式
※同期リクエスト:リクエスト送信後、結果が返るまで待機する方式
※Vertex AI Batch:大量データをまとめて非同期処理するバッチジョブサービス
※QPS:Queries Per Second(1秒あたりのリクエスト処理数)[7]

この表からもわかるように、とにかく「速さ」を求める際はGemini 2.5 Flashや2.5 Flash Liteの活用をおすすめします。Gemini 2.5 Proは、出力スピード自体は2つのモデルに劣るものの、簡単な対話形式のやり取りから大規模なデータの処理まで、最も幅広く対応しています。

7.自分用にカスタマイズできるか

3つのモデルは、単に使うだけでなく「育てる」ことが可能です。社内用語に特化したモデル、特定の応答スタイルを持つアシスタントなど、自分だけのGeminiモデルを構築するためのカスタマイズ機能を比較しました。

モデル 自分用にカスタマイズできるか
Gemini 2.5 Pro ・Vertex AI「Tuned Models」で LoRA/PEFT 微調整が可能
・システム指示・Few-shot でプロンプトレベル調整
・Function Calling スキーマの追加/Grounding 設定変更可
・業界用語辞書・社内資料を組み込んだ専用モデルを作成
Gemini 2.5 Flash ・同じく Tuned Models で 軽量アダプタ 微調整をサポート
・速度重視のためフル重量チューニングは非推奨
・プロンプトテンプレート/システム指示で即席カスタム
・RAG 構成で外部知識を追加しリアルタイム応答
Gemini 2.5 Flash Lite ・Tuned Models でLoRA 微調整が正式サポート
・プロンプトベースの手軽なカスタムも可能
・最小コストで大量 A/B テストが容易
・RAG/Grounding 連携で高速・低コスト対応

※LoRA/PEFT:軽量なモデル微調整手法
※Few-shot:少数の例を示して応答品質を向上させる技術
※Function Calling:モデルから外部APIを呼び出す仕組み
※Grounding:外部データソースに回答を結びつける設定
※RAG(Retriever-Augmented Generation):外部知識を組み込む生成方式
※A/Bテスト:複数のバリエーションを比較して最適案を選ぶ手法[8]

日常的にGemini2.5を活用する人には、あまり必要のない項目です。

しかし、「社内にGeminiを取り入れたい」という場合には理解しておくべき内容となります。最適なモデルを見つけましょう。

最も本格的かつ高度なカスタマイズができるのはGemini 2.5 Pro、最も手軽にカスタマイズできるモデルはGemini 2.5 Flash Liteになります。しかし2.5 Flash Liteについては、2025年7月上旬の時点で細かいカスタマイズをすることはできません。

8.外部の機能を呼び出せるか

単に会話をするだけでなく、外部の機能(APIやデータベース)を呼び出し、その結果を使って回答することもできます。天気予報の確認、社内データの検索など、活用方法は非常に幅広いです。

各モデルがどのように外部システムと連携できるかを比較しました。

モデル 外部の機能を呼び出せるか
Gemini 2.5 Pro ・登録済み Function Calling で必要な外部関数を呼び出し
・天気APIや社内DBなど外部サービス結果を回答に反映
・Live API 対応で業務アプリに直結しやすい
Gemini 2.5 Flash ・Pro と同等の Function Calling、超高速レスポンス
・高 QPS でもコスト効率が高くリアルタイム用途向き
・外部APIに重い処理を委任する設計と相性◎
Gemini 2.5 Flash Lite ・正式版で Function Calling をサポート
・Live API/Google 検索連携は未対応(2025-07 時点)
・低コストで小規模タスクや大量 A/B テストに最適

外部の機能と連携する際も、最も多機能、かつ本格的なシステム連携ができるのはGemini 2.5 Proになります。外部機能を多数登録でき、高度な自動化をすることも可能です。

Gemini 2.5 FlashはProと同等の機能を持ちつつ、速度とコスト効率に特化しています。しかし、外部機能と連携後に高い精度を維持しながら活用できるのはGemini 2.5 Proです。

Gemini 2.5 Flash Liteは基本的な連携機能を実装できる「お試し版」のようなモデルです。「外部機能と連携できるといいけど、まだよくわからない」という場合に、おすすめできます。

②Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「処理能力と制限」を比較

Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Lite「処理速度と制限」について比較しました。

9.一度に読める文章の長さ(扱えるトークン数)

どのモデルも、長文の読解が非常に得意です。最初に、一度に読み込める文章の長さ(コンテキストウィンドウ)についての比較です。全モデルで大きなコンテキストウィンドウを備えていることがわかります。

モデル 一度に読める文章の長さ(テキスト入力)
Gemini 2.5 Pro 最大約104 万トークン
(英単語なら約75 万語=文庫本1,500ページ超)
Gemini 2.5 Flash 最大約104 万トークン
(同上)
Gemini 2.5 Flash Lite 最大約104 万トークン
(同上)

Gemini 2.5 Pro、2.5 Flash、2.5Flash Liteは、すべて同じコンテキストウィンドウを備えています。正確な数値は1,048,756です。この数値はGoogle AI Studioのホーム画面からも確認が可能です。Token countに表示されている数値が、モデルが備えているコンテキストウィンドウとなります。

表の中にも記載した通り、ひとつのチャットで「英単語なら約75万語=文庫本1,500ページ超え」程度のテキストを入力したり出力することができます。チャットをリセットすれば、活用したトークン数は即座にリセットされます。

10.1分あたりに呼べる回数

サービスが大規模になっても、Geminiモデルは応答し続けてくれるのでしょうか。以下の表に「1分あたりに呼べる回数」をまとめました。

モデル 1分あたりに呼べる回数
Gemini 2.5 Pro
  • Dynamic Shared Quota (DSQ)初期上限 約30,000 req/分
    (リージョン・利用実績で変動。Cloud Console で確認・増枠申請可)
  • Provisioned Throughput契約で 30,000 req/分 超の専有キャパシティを確保可能
Gemini 2.5 Flash
  • DSQ:初期上限 約30,000 req/分(Flash と Flash Lite 合算。上限は変動)
  • Provisioned Throughput:Pro と同等水準まで拡張可能
Gemini 2.5 Flash Lite
  • DSQ:初期上限 約30,000 req/分(Flash と合算。リージョン・利用実績で変動)
  • Provisioned Throughput:Pro と同等水準まで拡張可能

※DSQ:Dynamic Shared Quota(共有プールで自動スケールする標準枠。数値は代表例です)
※req:リクエスト数の略称。上限はリージョンや利用状況で上下します。
※Provisioned Throughput:専用リソースを事前確保するスループット契約
※Pay-Go:従量課金モデル[10]

Pay-Go(Dynamic Shared Quota)は固定上限がなく、全ユーザーの需要に応じて変化します。大きな負荷がかかると一時的に 429エラー(リクエストが多すぎます)が発生します。

大量トラフィックを確実にさばきたい場合は、Provisioned Throughputで専用キャパシティ(例 30 k RPM 以上)を事前購入できます。確保できる上限は申請時のGSU数とリージョンの空き容量に依存しています。
2.5 Flashは2.5 Proと同じオプションを備えつつ、より低レイテンシ低コストで大量リクエストを処理できます。高頻度なチャットボットやリアルタイム分析APIに向いています。

11.出力し終わるまでの速さ(スループット)

出力時間は「今後も活用を続けたいかどうか」に関わる重要な部分となります。Gemini 2.5の各モデルが「どれくらいの速さで返答するのか」を比較しました。

モデル 出力し終わるまでの速さ
(記事執筆時に計測)
Gemini 2.5 Pro 高度な推論処理を実行するため、Flash 系よりレイテンシーが高い
Gemini 2.5 Flash 高速な出力でリアルタイム利用に適したスピード
Gemini 2.5 Flash Lite Flash よりさらに高速で、2.5 シリーズ中最速の出力

Gemini 2.5は、出力が完了するまでに最も時間がかかります。しかし出力内容の精度は最も高いです。

その一方で圧倒的な出力スピードを誇るのが2.5 Flash Liteとなります。しかし出力内容は2.5 Proに比べると劣ります。

出力スピードも速いし、内容も悪くないのが2.5 Flashです。2つのモデルの中間というようなイメージです。

3つのモデルの出力スピードを比較

実際に3つのモデルで回答を出力して、「どのようなスピードで出力するのか」を見ていきます。

その際、以下のプロンプトを入力していきます。

現代の人間社会のコミュニケーション(SNS、ニュース、日常会話など)全体を一つの巨大なオペレーティングシステム(OS)と仮定してください。このOSのソースコードには書かれていないにもかかわらず、システム全体を支配している『最も影響力の強い暗黙のルール(Unwritten Rule)』を3つ特定してください。それぞれのルールが、どのように人々の思考や行動を形成し、どのような予期せぬバグ(社会問題や心理的影響)を生み出しているか分析してください。

なおここでは同じ条件で回答を出力するために、Thinkingモードで回答を出力します。

Gemini 2.5 Proの出力スピード

まず最初に、Gemini 2.5 Proで回答を出力していきます。以下のような出力スピードで回答が出力されました。

Gemini 2.5 Proの出力スピード

全ての出力が終わるまでに、50秒かからない程度でした。推論の時間が長いように感じましたが、しっかりと推論しているからこそ優れた回答を出力してくれます。個人的にはあまり気になりませんでした。

Gemini 2.5 Flashの出力スピード

Gemini 2.5 Flashに切り替えて回答を出力していきます。以下のようなスピードで回答が出力されました。

Gemini 2.5 Flashの出力スピード

全ての出力が終わるまでに、25秒程度でした。推論もスムーズに行い、本文の出力スピードも速いと感じました。しかし、Gemini 2.5 Proの推論レベルを考慮すると、しっかり推論してくれるGemini 2.5 Proを「より活用していきたい」と感じました。

Gemini 2.5 Flash Liteの出力スピード

Gemini 2.5 Flash Liteに切り替えて回答を出力していきます。以下のようなスピードで回答が出力されました。

Gemini 2.5 Flash Liteの出力スピード

全ての出力が終わるまでに15秒程度でした。Gemini 2.5 Proの出力と比較すると、3倍以上のスピードで出力してくれたことがわかります。このように同じプロンプトを用いて比較するとより理解できますが、出力スピードは群を抜いています。このスピードは、競合の生成AIモデルと比較をしても際立っています。

「速さを求めている人」は、確実に活用するべきモデルです。

12.最初の一文字が出力されるまでの時間(レイテンシ)

回答を出力してから最初の一文字が表示される「初動の速さ」は、体感速度を大きく左右します。速く出力が始まった方が、ストレスを感じません。3つのモデルの「最初の一文字が出力される速さ」を比較しました。

モデル 最初の一文字が出力されるまでの時間
(記事執筆時に計測)
Gemini 2.5 Pro ・3モデル中で最も遅い(高度な推論処理のためレイテンシーが高い)
Gemini 2.5 Flash ・Pro より大幅に速く、リアルタイム用途向け
Gemini 2.5 Flash Lite ・シリーズ最速。ほぼ瞬時に最初の一文字が返る

ここでも、Gemini 2.5 Flash Liteが圧倒的でした。その一方で、Gemini 2.5 Proはスピードに劣ります。

3つのモデルで実際に出力をして比較

実際に回答を出力して、「最初の一文字が出力されるまでの時間」を見ていきます。

その際、以下のプロンプトを活用していきます。

古代の人々が雷や海を神として捉えたように、現代社会を支配する強力な抽象概念(例:『インターネット』『アルゴリズム』『グローバル市場』)を神々とする新しい神話を創造してください。これらの『新しい神々』には、それぞれどのような神格(性格、司る領域、得意なこと/苦手なこと)がありますか?神々の間にはどのような関係(協力、対立、親子など)が存在しますか?そして、現代人は無意識のうちに、これらの神々に対してどのような『儀式』(いいね、検索、消費行動など)を捧げているのでしょうか?

ここでも、同じ条件で回答を出力するためにThinkingモードで回答を出力します。最初の一文字が出力するまでの「推論時間の違い」が一目で理解できます。

Gemini 2.5 Proが最初の一文字を出力するのにかかる時間

Gemini 2.5 Proで回答を出力していきます。最初の一文字が出力されるまでにかかった時間をご覧ください。

最初の一文字が出力されるまでの時間(Gemini 2.5 Pro)

かかった時間は、約30秒でした。Gemini 2.5 Flashや2.5 Flash Liteと比較すると、推論に時間がかかっている印象です。しかし時間がかかっているからこそ、高い精度で回答が出力されています。

Gemini 2.5 Flashが最初の一文字を出力するのにかかる時間

Gemini 2.5 Flashで回答を出力していきます。

最初の一文字が出力されるまでの時間(Gemini 2.5 Flash)

最初の一文字が出力されるまでにかかった時間は、約18秒でした。「すごく速い」という感じではありませんでした。しかしそれでも、「2.5 Proよりは速いな」と感じました。

とは言っても、ここでの10秒ほどの時間差はあまり気にしなくてもいいのかなと思っています。「若干のスピードの違いを選ぶか」、それとも「精度の高い回答を選ぶか」が基準になります。

Gemini 2.5 Flash Liteが最初の一文字を出力するのにかかる時間

Gemini 2.5 Flash Liteで回答を出力していきます。

最初の一文字が出力されるまでの時間(Gemini 2.5 Flash Lite)

かかった時間は、約10秒でした。Gemini 2.5 Flash Liteの出力スピード自体が非常に速かったですが、最初のテキストが出力されるまでのスピードも圧倒的でした。全てが速いため、ストレスを一切感じることなく活用することができます。

「簡単な内容をパッと出力してもらいたい時」に重宝するモデルです。

③Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「料金」を比較

Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteを活用する際に発生する「料金」について比較しました。Google AI Studioのチャット内で活用する際、料金は発生しません。しかし、多用する際APIで活用する際には、料金がかかります。この章で、3つのモデルの料金の違いについて理解していきましょう。

13.APIの基本料金

Gemini 2.5モデルは、最高品質を求めるタスクからコスト効率を最優先する大規模処理まで、用途に応じて料金を設定することができます。モデル別に料金を理解して、環境に応じて最も最適なモデルを見つけていきましょう。この表に記載されているのは、開発者が自分のアプリケーションやサービスにGeminiを「API経由で」呼び出して利用した際に発生する料金となります。

モデル 入力料金
(1M トークン)
応答料金
(1M トークン)
Gemini 2.5 Pro 最初の200Kトークン:$1.25 (180円)
それ以上:$2.50 (360円)
最初の200Kトークン:$10 (1,440円)
それ以上:$15 (2,160円)
Gemini 2.5 Flash テキスト/画像/動画:$0.30 (43.2円)
音声:$1.00 (144円)
$2.50 (360円)
Gemini 2.5 Flash Lite テキスト/画像/動画:$0.10 (14.4円)
音声:$0.50 (72円)
$0.40 (57.6円)

※日本円は 1 USD = 144 JPY で換算した参考値です。[12]

Gemini 2.5 Proは3つのモデルと比較すると、圧倒的に高いです。しかし、その料金に見合った性能を発揮してくれるのも事実です。Gemini 2.5 Flashや2.5 Flash Liteと比較すると、高度で複雑な処理を行うのが特徴です。2つのモデルでは、2.5 Proのように高い精度で実行することはできません。詳細な市場分析、高品質な記事生成、複雑なプログラムコードの作成など、最高の性能が求められるタスクに適しています。

その一方でGemini 2.5 Flash Liteは圧倒的に価格が安いです。大量に出力しても、コストを低く抑えることができます。「簡単なタスクをたくさんこなしていきたい時」におすすめです。

14.Grounding with Google Search

各モデルでGrounding with Google Search(Google検索機能)を活用する際、料金に違いはあるのでしょうか。

表で料金を比較

最新情報で回答する「Google検索機能の料金」について比較しました。

なおこの料金は、開発者がAPIを呼び出す際、意図的に「Google検索を使って回答してください」と指定した時にかかる「特別なオプション料金」となります。「Google検索」を有効にしないで質問した場合は、たとえ1日に何万回質問しても、この表に記載されている料金は一切かかりません。また、Google AI Studioで活用する際も一切料金はかかりません。

モデル 無料枠
(1日あたり)
超過料金
(1,000 リクエスト毎)
Gemini 2.5 Pro 10 000 回/日 $35 (約5,040円)
Gemini 2.5 Flash 1 500 回/日
※ Flash Lite と合算
$35 (約5,040円)
Gemini 2.5 Flash Lite 1 500 回/日
※ Flash と合算
$35 (約5,040円)

※無料枠はプロジェクト単位で、太平洋時間 00:00 にリセットされます。
※Pro と Flash 系は別カウント。Flash / Flash Lite は合算で 1 500 回/日まで無料。
※上限超過後は $35/1,000 リクエスト(上限 100 万回/日)。さらに必要な場合は Cloud Support へ増枠申請できます。
※Grounding with Google Search は無料枠内であれば追加料金なしで利用可能です。[13]

2.5 Proでは 1日10,000回、2.5 Flashと 2.5 Flash Liteでは 1,500回 まで、Grounding with Google Searchを追加料金なしで利用できます。

つまり検索が1日1,500回以内なら、どのモデルを選んでも無料枠の範囲で活用できるということです。「検索機能が欲しいからProを選ぶ」といった制約はなくなります。思考力、速度、コストなど、純粋なモデル性能で最適なプランを選択できます。

Google AI Studioで活用するには

ちなみにGoogle AI Studioでは、Gemini 2.5 Pro、2.5 Flash、2.5 Flash Liteの全てのモデルで「Google検索機能」を活用することができます。先述した通り、無料です。

活用する際、Grounding with Google Searchのトグルボタンをクリックします。

クリック後、機能がオンになります。オンになった状態でテキストを入力することで、Googleから情報を引用して出力してくれるようになります。ハルシネーションが大幅に減るため、非常に便利な機能です。

詳細に関しては、別記事の『Grounding with Google Search(テキストを入力するだけでAIがGoogleで情報を探してくれます)』からご覧いただけます。

15.補助機能の追加料金(キャッシュ、ベクトル検索など)

コストを削減する「コンテキストキャッシュ」と、Geminiモデルに独自の知識を与える「ベクトル検索」を追加する際にかかる料金を比較しました。

なおこの表に記載されている料金は、開発者が意図的に利用したタイミングで発生する料金となります。利用しない場合、ここでの料金は一切かかりません。

モデル コンテキストキャッシュ料金
(ヒット/保存)
ベクトル検索料金
(Vertex AI Vector Search)
Gemini 2.5 Pro キャッシュヒット:$0.31 (44.64円)/1Mトークン
(最初の200Kまで)
$0.625 (90円)/1Mトークン(200K超)
保存:$4.50 (648円)/1Mトークン・時間
初回:$1,000 (144,000円) 無料クレジット
以降:VM 稼働時間+インデックスサイズ課金
例:最小構成 ≈ $100 (14,400円)/月
Gemini 2.5 Flash キャッシュヒット:$0.075 (10.8円)/1Mトークン
(テキスト・画像・動画)
音声:$0.25 (36円)/1Mトークン
保存:$1.00 (144円)/1Mトークン・時間
初回:$1,000 無料クレジット
以降:VM 稼働+容量課金(目安 ≈ $100/月〜)
Gemini 2.5 Flash Lite キャッシュヒット:$0.025 (3.6円)/1Mトークン
(テキスト・画像・動画)
音声:$0.125 (18円)/1Mトークン
保存:$1.00 (144円)/1Mトークン・時間
ベクトル検索:価格体系は Flash と同一
(初回 $1,000 クレジット、以降 VM+容量課金)

※日本円換算は 1 USD = 144 JPY の概算です。
※キャッシュヒット:過去の対話を再利用して応答を高速化する際の料金。
※保存ストレージは「保持時間 × トークン量」で課金。
※Vector Search は VM 稼働+インデックスサイズの従量課金制です。

Gemini 2.5 Proはコンテキストキャッシュ単価が最も高いです。しかし価値の高い長文コンテキストを再利用する際、非常に効果的です。

Vector Searchは2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteのどのモデルを活用しても、同じ料金になります。初年度は、$1,000(約144,000円) の無料クレジットが付きます。

Gemini 2.5 Flashは、キャッシュ単価がProの約4分の1で非常に安いです。高速レスポンスを低コストで実装するのに最適です。

Gemini 2.5 Flash-Liteはさらに低コストで実装できます。コスト最優先のアプリケーションに最適です。

④Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「運用の安定性」を比較

この章では「運用の安定性」に関する項目について、比較しました。Gemini 2.5モデルをシステムに組み込んで長期的に運用する際、そのモデルが「いつまで、どの程度の品質で利用できるか 」を理解するのはとても大切なことです。

予想外の仕様変更、そしてサービス終了などのリスクを避けることができます。

16.正式版か試作版か

「正式版か試作版か」について、比較をしました。

表で提供状況を比較

Gemini 2.5 Pro、2.5 Flash、2.5 Flash Liteの各モデルの提供状況(ステータス)をまとめました。本番環境で利用できるモデルか、それともプレビュー版として活用できるモデルなのかを比較しつつ、理解することができます。

モデル 提供ステータス
Gemini 2.5 Pro 一般提供(GA) — 2025年6月17日リリース
Gemini 2.5 Flash 一般提供(GA) — 2025年6月17日リリース
Gemini 2.5 Flash Lite 一般提供(GA) — 2025年7月23日リリース

Gemini 2.5 Proは本番環境向けの、Geminiモデルの中で最も安定した最高峰のモデルとなります。

Gemini 2.5 Flashも本番環境向けのモデルです。高速かつ高効率なモデルとなります。

Gemini 2.5 Flash Liteに関しては、2025年7月23日に正式版がリリースされました。従来は試作版のみの活用でしたが、現在はパワーアップしたGemini 2.5 Flash Liteを活用できます。

Geminiモデルは速いスピードで変化します

Geminiモデルは、技術の進化に合わせて定期的にバージョンアップが行われています。更新速度が非常に速いのが特徴です。本番環境向けのモデルがリリースされると、古いモデルは一定の移行期間(通常は6ヶ月〜12ヶ月程度)を経て、サポートが終了します。

Geminiモデル(少なくともここで比較をしている3つのモデル)をアプリケーションに組み込む開発者は、将来の新しいモデルへの移行を見据えて、定期的なメンテナンス計画を立てることをおすすめします。

一方でプレビュー版のモデルには、明確なサポート期間の保証はありません。あくまで最新機能の評価やテストを目的とした利用が推奨されています。

⑤Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Liteの「データと安全性」を比較

Geminiモデルをビジネスで本格的に活用する際、「モデルの性能」と同じくらい重要なのが「預けたデータがどう扱われるか」、そして「サービスを安全に利用できるか」という信頼性の問題になります。

特に、顧客情報や機密情報を扱う企業にとって、セキュリティや各国の規制への準拠は不可欠な要件です。

17.学習データの最新時期

Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Lite学習データがいつのものなのかを比較しました。これは、「それぞれのモデルの出力内容がいつの情報に基づいた内容なのか」を理解する際に、非常に重要です。

モデル 学習データの最新時期
Gemini 2.5 Pro 2025年1月までのデータで学習
(広範な最新情報を網羅)
Gemini 2.5 Flash 2025年1月までのデータで学習
(最新データと高速推論を両立)
Gemini 2.5 Flash Lite 2025年1月までのデータで学習
(低遅延向け軽量版でも最新データを活用)

どのモデルも「2025年1月までの情報」で学習されています。「いつのデータを学習しているのか」が理解できると、開発者は「最新の知識が必要だからProを選ぶ」といった判断をする必要がなくなります。速度、思考力、コストとなどの他の要素を考慮しながら、最適なモデルを選択できます。

18使える国・業界ルール対応

Gemini 2.5モデルをビジネスで利用する際、利用できる国、そして業界の厳しいルールを守る必要があります。3つのGeminiモデルがどの地域で利用でき、業界の規制にどこまで対応しているかを比較しました。

モデル 使える国・業界ルール対応
Gemini 2.5 Pro • 利用可能地域:グローバルエンドポイント+リージョナルUS / EU
• 業界規制対応例:HIPAA(要 BAA)、PCI-DSS 4.0.1、GDPR、ISO 27001/SOC 2
Gemini 2.5 Flash • 利用可能地域:グローバル+US / EU / カナダ / APAC 複数リージョン
• 業界規制対応例:HIPAA(要 BAA)、PCI-DSS 4.0.1、GDPR、ISO 27001/SOC 2
Gemini 2.5 Flash Lite • 利用可能地域:グローバル+US / EU / カナダ / APAC(Flash と同一)
• 業界規制対応例:HIPAA(要 BAA)、PCI-DSS 4.0.1、GDPR、ISO 27001/SOC 2

※グローバルエンドポイント:場所指定なしで利用できる高可用性エンドポイント。
※リージョナルエンドポイント:データ所在地を指定したい場合に US / EU / カナダ / APAC などを選択。
※HIPAA, PCI-DSS, ISO 27001, SOC 2 などの認証は Vertex AI のセキュリティ・コンプライアンスプログラムに準拠。[17]

Gemini 2.5 Proは、最も信頼性が高く、最も厳しい業界要件に対応しています。世界中の主要な国で利用できるだけでなく、医療情報(HIPAA)やクレジットカード情報(PCI-DSS)といった、極めて高度なセキュリティとコンプライアンスが求められる業界の基準をクリアしています。企業の基幹システムや顧客の機密情報を扱うような場合にも安心して導入することができます。

Gemini 2.5 FlashもProと全く同等の信頼性と適応範囲を備えています。Proと全く同じ国、地域で利用でき、全く同じ業界規制に対応している点は注目すべき部分となります。

高速、低コストでありながら、企業レベルの安全性を確保したい場合におすすめのモデルとなります。

なお、Gemini 2.5 Flash Liteは正式版に移行し、基本的な安全性に加えて業界固有の規制にも対応しました。GDPR・ISO 27001 に加え、医療 (HIPAA/要 BAA) や金融 (PCI-DSS 4.0.1) などの要件も満たしています。

19.安全認証(ISO など)

「AIサービスが安全であるという客観的な証明」が、国際的な安全認証となります。Gemini 2.5モデルが情報セキュリティやプライバシー保護に関して、「どのような第三者認証を取得しているか」を比較しました。それぞれのモデルの信頼性を見ていきましょう。

モデル 安全認証(ISO など)
Gemini 2.5 Pro • ISO/IEC 27001:2022(情報セキュリティ)
• ISO/IEC 27701:2019(プライバシー情報)
• ISO/IEC 42001:2023(AI マネジメント)
• ISO/IEC 27017, 27018(クラウドセキュリティ/個人データ保護)
• ISO 9001:2015(品質マネジメント)
Gemini 2.5 Flash • ISO/IEC 27001:2022
• ISO/IEC 27701:2019
• ISO/IEC 42001:2023
• ISO/IEC 27017, 27018
• ISO 9001:2015
Gemini 2.5 Flash Lite • ISO/IEC 27001:2022
• ISO/IEC 27701:2019
• ISO/IEC 42001:2023
• ISO/IEC 27017, 27018
• ISO 9001:2015

※Gemini 2.5 Pro/Flash/Flash Lite は、SOC 1/2/3・FedRAMP High など ISO 以外の主要認証にも対応しています。[18]

Gemini 2.5 Proが最も包括的で、最高レベルの第三者認証を取得しています。情報セキュリティ(ISO 27001)はもちろん、プライバシー保護(ISO 27701)、AI倫理(ISO 42001)、品質管理(ISO 9001)まで、非常に広い範囲で国際標準を満たしていることが証明されています。これはあらゆる角度から見て「企業レベルの非常に信頼性が高いサービスである」ことを意味しています。厳しいセキュリティ要件を持つ大企業でも、安心して導入できることが可能です。

Gemini 2,5 Flashに関しても、Proと同じレベルの認証を取得しています。これによって開発者は、「速度やコストを優先するために、客観的な安全性や信頼性を犠牲にする必要はない」という大きな安心感を得ることができます。用途に合わせて使い分けることが可能です。

またGemini 2.5 Flash Liteは基本的な安全性に加え、ISO/IEC 27001:2022 や ISO/IEC 27701:2019 など主要な情報セキュリティ・プライバシー認証にも対応した正式版モデルに進化しました。

20.データ保存期間とサービス保証

Gemini 2.5 Pro、2.5Flash、2.5 Flash Liteの最後の比較項目です。

Geminiモデルをビジネスに組み込む際、「入力したデータはいつまで保存されるのか」や、「万が一サービスが停止した場合の保証はあるのか」という点は、非常に重要な要素となります。ここではGemini 2.5モデルのデータの保存期間に関するポリシー、そしてサービスの安定稼働を約束する「SLA(サービス品質保証)」の有無について比較しました。

自社のデータの管理方針や、求めるサービスのレベルと照らし合わせて、最適なモデルを見つけてください。

モデル データ保存期間 サービス保証
Gemini 2.5 Pro デフォルト:最長24 時間キャッシュ
(プロジェクト設定で無効化=0 時間保持
Grounding with Google Search 有効時は 30 日保持
月間稼働率99.5 %保証(SLA)
Gemini 2.5 Flash デフォルト:最長24 時間キャッシュ
(キャッシュ無効化で 0 時間保持)
月間稼働率99.5 %保証(SLA)
Gemini 2.5 Flash Lite デフォルト:最長24 時間キャッシュ
(キャッシュ無効化で 0 時間保持)
月間稼働率99.5 %保証(SLA)

※キャッシュはレイテンシ短縮目的。Grounding with Google Search 有効時は 30 日保持が必須です。
※SLA=Service Level Agreement。Gemini 2.5 各モデルは Online Inference API の稼働率 SLO 99.5 % が適用されます。[19]

Gemini 2.5 Pro は、企業のガバナンス要件に合わせて 「推論キャッシュを0時間(無効化)、または最長24時間」 の範囲でコントロールできます。さらにGrounding with Google Searchを有効にした場合のみ、検索ログが30日保持されます。

安定稼働については月間稼働率99.5 %を保証するSLA(Gemini Online Inference API の SLO)が適用されます。24時間365日活用したい場合でも安心して組み込めます。

Gemini 2.5 Flashも、2.5Proとまったく同じデータ保持ポリシーと99.5% SLA を備えています。高速、低コストを実現しつつ、データ管理と稼働保証の面では妥協がありません。

Gemini 2.5 Flash Liteも2.5 Pro/2.5 Flashと同じく「推論キャッシュ最長 24 h(無効化時 0 h)、検索ログ保持30日」の基本ポリシーに加え、正式版となった現在は月間稼働率 99.5 % SLA が適用されます。医療や金融など厳格な規制環境での採用前には、「社内ポリシーや要件に合致するか」を十分に確認することをおすすめします。

最適なGemini2.5モデルを見つける

21の比較を通して、Gemini 2.5 Pro、2.5Flash、2.5 Flash Liteの違いを理解できたかと思います。しかし「結局自分はどのモデルを活用するのが一番適しているんだろう?」と感じている人がいるかもしれません。

最後の章は、自分にとっての最適なGemini 2.5モデルを見つけるための章です。ここまでの内容を踏まえた上で、改めて3つのモデルの用途や、シチュエーションに合わせた最適なモデルをわかりやすくまとめました。

モデル別の特性早見表(キャッチコピー付き)

モデル別の「特性早見表」です。この表をチェックすることで、「3つのGemini 2.5モデルはどんなモデルなのか」を直感的に理解できます。キャチコピーも記載しているので、各モデルのイメージがつきやすいはずです。

Gemini 2.5 Pro

妥協なき、最高の知性


コストや速度よりも「答えの質」を絶対的に追求する、最も重要な思考タスクに。

Gemini 2.5 Flash

俊敏なる、万能の実行役


「速度」と「品質」を高いレベルで両立させたい実用タスクに。次世代のスタンダード。

Gemini 2.5 Flash Lite

圧倒的な、仕事の速さ


大量タスクを「低コスト」かつ「最速」で処理する、量と速度が命の自動化タスクに。

シチュエーション別!おすすめGemini 2.5モデル

次の表は「シチュエーション別のおすすめGemini 2.5モデル」をまとめた表になります。以下の表を見ることで、「どんな時にどのモデルを活用するのが最適か」一目で理解できます。

学術論文や契約書を深く分析・要約したい研究者・法務担当者なら

Webサイトで、ユーザーの質問に即座に的確に答えるチャットボットを開発したいなら

毎日届く何千もの顧客レビューを、瞬時に自動で分類・タグ付けしたいマーケターなら

AIと対話しながら、新しい企画やクリエイティブのアイデアをどこまでも深掘りしたいなら

まとめ

以上になります。

この記事で、最新のGeminiモデルであるGemini2.5 Pro、 2.5 Flash、そして2.5 Flash Liteを徹底的に比較して、それぞれのモデルの違いを理解することができたかと思います。

僕自身、個々比較をしたGeminiモデルを毎日活用しています。しかし「絶対このモデルが良い」というようなものはないように感じています。3つのモデル「Gemini 2.5 Pro/2.5 Flash/2.5 Flash Lite」の特徴とおすすめの使い道でも共有したように、それぞれのモデルには特徴があります。その特徴を活かして、自身が活用するシチュエーションに応じて活用をしていくことで、Gemini 2.5モデルの本来の力を発揮できると思います。

「ここをどうすればどう出力されるか」について、まだまだわからないことがたくさんあります。しかし、実際に活用しながら「こういうプロンプトを入力するとこうやって回答が返ってくるんだね」と気づき、学びを得ることで、新しい活用の仕方が見つかるように感じました。

Gemini 2.5モデルは、どのモデルも優れたモデルであることに変わりません。この記事をきっかけに、Gemini 2.5モデルの違いやGoogle AI Studioの活用につながれば幸いです。

引き続き、記事を通して生成AIに関する情報を共有していきます。

なお、こちらのページを最後までスクロールするとコメント欄があります。そちらのコメント欄に気づきや感想等がございましたらご記入ください。さらに質の高い情報を発信するための学びとさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

出典

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